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2021年4月26日月曜日

「貸してください」

プールに通ってきている、今年中学生になった男の子。

彼は言葉が堪能ではないので、本人からの訴えも割と短い言葉で行われることが多いです。

昨日のプールで、そんな彼の言葉に変化がありました。

彼は昨日、プールのレッスンにゴーグルを忘れてきてしまいました。

「ゴーグルありません」
と、これまでの彼ならこんな風に状況を報告するところでした。

それが昨日は、少し違って・・・

子「ゴーグル貸してください」
から始まりました。
(お!!いいぞ!)

それでも一応。

永田「忘れちゃった?もう一回鞄の中見てごらん」

子(鞄の中を確認)「ゴーグルありません」

永田「あぁ、そうかぁ」

子「ゴーグル貸してください」

と再び。


えぇ、えぇ、お貸ししますとも♪

こういうところかレッスンがスタートしました。

ぐっとコミュニケーションが深まる感じがありますね。
これからの彼、どんな青年へと成長していくのか楽しみです。

2021年4月24日土曜日

デイ・ワークセンターこみこみ、バッチリ稼働していますよ♪

僕も携わっている「デイ・ワークセンターこみこみ」。
就労継続支援B型と自立訓練の多機能型事業所です。

開所からまもなく半年が経過します。

利用者も集まりはじめて事業所も賑やかになってきました。

作業の合間に冗談を言って笑い合ったり、時には個別でしっかりと向かい合う時間を取ったり・・・

福祉事業所としての、「こみこみだからこそ」というところの、機能も役割も開所当初よりもより明確になってきたというところでしょうか。


スタッフ一人一人がプロ意識を持って、支援に当たっています。

どこの事業所さんでも同じことでしょうが、それぞれの専門性を持ち寄って、多角的に支援計画を立ててということが、こみこみでも出来るようになってきています。

まだまだひよっこ事業所ですが、地域に根ざした事業所になるように努力していきます。


ところで・・・

最近、僕の動きはというと、平日の午前中から14時過ぎくらいまでは、こみこみの本部、葉山の事務所にいて青年たちと過ごしている時間が多くなっています。
少し前までは出張所として登録しているラーメン店の店先に立っていることも多かったのですが、配置換えで葉山に居る時間が増えています。

この葉山の事務所では、パソコンの訓練と作業、内職作業、その他軽運動など個別のプログラムを組みながら活動をしています。

また、さつまでは店舗運営のために必要なものを分担していく形を取っています。


どちらも見学体験、大募集中です。

立ち上げ当初は、当然利用者がいない状態でのご案内でしたが、実際に利用者が集まり始め、稼働し始めたこみこみを是非みなさん見学に来てください。

アットホームで明るい事業所です。
(僕が騒いでいるだけかw?)

お問い合わせは
0940-51-5216(葉山事務所)
または
comicomi.munakata@gmail.com

までどうぞ♪

2021年4月20日火曜日

待って待って待って・・・ようやく。

僕との時間も長らく学習が出来ずに、話をしたり、ただただ近くに居るだけ会話すらしなかったりした中学3年生になった男の子。

このブログでも度々書いてきている、学校生活が上手くいっていない子です。

教科学習をすること自体を目的にしているわけでは無いけれど、本人の希望や願い、それからご両親の願いとしても、進学ということがあるので、「学習が目的では無いけれど、機会は逃したくない」と思いながら待ち続けていました。


前回、数ヶ月ぶりに10分学習を一緒にすることが出来ました。


今日、来てから数分は「車酔いした」とのことでエンジンがかかっていませんでしたが、待ちながら「今日は学習を少しやろうと思う」ということを伝えていました。

10分後、(僕も背中を押すような声かけはしつつですが)自分の意思と足で席に向かっていきました。

それから、こちらで用意していた英語の教材に取りかかり始めました。

英語も問題に向かうのは本当に1年近くぶりかも知れません。

be動詞の問題、英語の本当に最初に習う辺りですが、すっかり抜け落ちてしまっていますが、「あぁ、そういえばそうだったな」と手応えを感じながら、ドンドンと問題を解いていました。

「これはこういうこと?」と尋ねてきてくれるのもまた、僕としてもとても嬉しい時間でした。



こうやって過ごせると休憩中にお喋るするときの声も実に穏やかなものになっていました。
本当の休憩、感が感じられました。

学習をしていないときは、多分何もしていないときもオフにもなりきれていなかったのでしょうね。

充実感がそうさせる、と言う風に僕は見ています。

そういう意味で、学習の機会が彼には必要なようにも改めて思いました。


待ち続けるのも正直、歯がゆいものがありましたが、本当に良かったと思います。
無理矢理やらせるのは簡単でした。
声を荒げたり、手を引きながら席に着かせるということも手立ての選択肢として無いわけではありませんから。
でも、それじゃ駄目だという気がしていて、とにかく待ちながら機会を伺っていました。

ぐるんぱの学習サポートでしたいのは、こういうことなのだということを改めて確かめられました。


結局僕のためになっているのかな?それでも良いか(笑)
目の前の彼がとってもいい表情で帰って行ったから、それが全て。

2021年4月18日日曜日

北極の魔法の水。

小学校4年生になった男の子とのプール。

彼は身体の使い方がとにかく不器用で、いつもカチコチ。

プールでもそのカチコチのためにぎこちない動きになり、推進力が生まれず、身体が沈んでいって居ました。

そんな彼が、最近メキメキと力をつけてきて、背泳ぎで25メートル泳ぎ切ったのです。
年明けまでは、補助無しでは5メートルも泳げなかったのに。

すごいと思いませんか?


これから書くことを読んでもらう前に。
泳げなくても、ユーモアを忘れずに楽しんで、時には悔しくて怖くて泣いたときもあったけど、3年以上もの間通い続けてきた彼と引率を続けてきたご家族あってこそ、だというのは忘れずに居てくださいね♪
それで関係性が出来ていたから成立したエピソードです。

2月。

永田「今日のプールの水はね~、北極から汲んできた特別な魔法の水なんよ。身体が浮かびやすいらしいよ(超テキトー^^;)」

子「そうなの?ぼくでも浮かべるの?」

永田「多分ね。・・・ほら!あっちで泳いでいるおばあちゃん、あの人普段は泳げないからって、歩いているだけの人なんだけど、今日は泳いでいるんだよ」

子「そうなんだ、楽しみだね」


この子は、自分の不器用さを認識しているからか、自信が持てずに居る子です。
泳ぎを教えていても(もうそろそろ泳げても良いと思うのに)と、思うような状況がしばらく続いていました。

なので、(ぼくは運動が苦手)という思い込みを取っ払いたくてこんなハッタリを言ってました(笑)


結果、いつもよりずっと泳げたんです(笑)

その日のレッスンが終わってから「実は普通の水」というネタばらしをして、自分の力で泳げたという自覚を持ってもらっ、その日は終えました。

それからです。

一旦、(ぼくは出来る)が入ると、子どもの成長はめざましいものがあります。
成長と言って良いのか分かりませんが。
世界が加速度的に広がっていきます。

水の中、と言うもの自体を楽しんで、これまで慎重派だったのにいろんな遊びをし始めて、自由に伸びやかに身体を使えるようになって・・・言い循環が生まれます。


そうして今日、背泳ぎで25メートル泳ぎ切りました♪


「魔法の水が無くても、ぼくかっこよかったろ?」

彼の決めゼリフ、最高でした。

2021年4月13日火曜日

ドキドキの学習サポート

事務所を用意して1ヶ月。
早いものです。

今日から本格的に僕以外のスタッフに任せる学習ケースが発生し始めました。

ぐるんぱのことを理解してくれたり、興味を持ってくれた人たちです。

自身を磨くためであったり、もちろん幾分かの収入のためということもあったり・。

いずれにしてもとても責任感にあふれ、真っ正面からぐるんぱと向き合ってくれるという意思を示してくれました。
頼もしいし嬉しい限りです。


とはいうものの、初めてはドキドキするものです。

僕もこうやってお任せすることに不慣れでドキドキしています。
スタッフも初めてのことでドキドキしているという声を聞かせてくれました。

はてさて、どうなるものか・・・


個室を用意しているのですが、少しずつ和やかそうな声が聞こえてきて安心しました。


案外、僕が勇気を出すだけで、ぐるんぱらしく、というのをやってくれる人はいるのかもしれないな、という大きな収穫を得られた気分です。

2021年4月11日日曜日

同じ景色を見ていく

話を聞くとき・・・それに限ったことでも無いかも知れませんが、誰かと一緒に過ごすとき、その相手と同じ景色を見ていくことがとても大切です。

それに巻き込まれる、ということではなくて、「相手はこういう景色を見ているのか、なるほど」という具合に、一歩引きながら客観的に観察するようにしていくことが大切です。

自分と他人の境界をハッキリさせるという感じですね。

そして、自身が見えた景色を整理していきます。
整理が付かなかったり、虫食いのように一部がハッキリしないようであれば、そこをハッキリさせるように質問をしていくと、同じ景色を共有できるようになっていきます。

僕は、概ね映像、あるいは画像のようにして話を聞いていきます。
分かるときにはそれが鮮明に思い浮かべられますし、そうでないときには、空白が出来るわけです。
その空白を埋めるような質問をして自分の中のイメージをクリアにしていきます。

ある程度話を聞いたところで「こんな風に聞こえたんだけど合ってる?」という確認をして、それから話を次に深めるように努めています。

仕事のことでいうと、こうしていくことで相手の困り感を共有できるようになっていきます。

「出来事」と「困り感」がイコールではないこともあるからです。

更にいうと、職業支援者としては「相手が困り感を抱えて考えてきたこと」の先を考えなくてはいけないので、こうして景色をクリアにしてからでないと手を打てません。
「そんなこともうやったよ」と、なってしまいますからね。


同じ景色を見て、相手が見たがっている景色を知って、そこに向けての道筋を一緒に考える。
そういうことが支援では大切な気がしています。

支援というより人付き合いか。


未就学児向け療育活動をスタートします

詳しくはお問い合わせいただくとして。
よろしければ、チラシにお目通しを🎵