子どもたちにとって進路というのは、とても大きな悩みになり得ます。
今日、一緒に過ごした中学3年生のHくん。
彼は、進路のことでお母さんともめている様子。
もめてる内容は、進路というものについての考え方の違い。
大人はやっぱり経験則から「先を見て」ということを伝えがちになってしまいます。
そして、これが親心というものでしょう。
我が子には幸せな人生を歩んでほしいという願いから、余計にそう思うものでしょう。
けれど、子どもにとっては「今」がすべて。
彼は、少し前に口にしていた志望校と変わってきました。
それ自体は悪いことでもないし、不思議でもないのですが、その志望校を変えた理由が、今の中学校でトラブった子が同じ学校を志望していたことが分かったためのようです。
子どもの中で友達とのトラブルというのはとても深刻です。
自分の思いを涙を目にためながら話をしてくれました。
その思いを汲みつつではありますが、彼から「どう思う?」と尋ねられたので、率直に僕の考えを伝えました。
「ここは嫌」という理由で進路を消去法で決めていくのと、「ここが魅力的」と言う理由で選んでいくのとではやはり意味が違います。
自分の魅力を感じた進路を選択していって欲しい。
僕はそう思います。
もちろん、これがすべてではなくて、一つの考え方です。
そういうことも含めて、今日は彼とじっくりお話をしました。
それにしてもこの数週間、子どもたちの涙を伴うお話に遭遇することが多い。
この年末に向かう時期、少しずつ「次年度」のことがソワソワと動き始めます。
楽しみと不安がソワソワと彼らの中を行ったり来たりするのでしょう。
僕はただ、彼らの声を聴きながら、求められたことを返していく。
彼らが自分で選択できる手伝いだけ。
勇気が持てるようなお手伝いだけ。
1985年生まれ福岡県宗像市在住。西南学院大学国際文化学部卒業。 2008年福岡県警察に入職するが突発性難聴を発症し退職。 難聴や精神の落ち込みを様々なサポートで乗り越え、支援者という立場に回りたいと考え、2009年障がい児者支援団体に就職。障がい児者に療育的プール活動と学習支援活動を提供する指導員として勤務。 2016年福岡県宗像市で療育活動を提供する知的・発達障がい児者支援団体「ぐるんぱ」設立。知的・発達障がい児者、その他困り感を抱える子どもたちへの療育的プール活動と学習支援活動、福祉事業所顧問、保護者学習会主催などの事業を展開。一般企業へも発達障がい啓発・対応研修も行う。 「オムツの取れなかった10歳児がプールを始めて3か月でオムツが取れた」「家庭学習が定着した」「自傷・他害行為が減った」「従業員の仕事効率が上がった」など各家庭や社会生活に寄り添う支援を実践。 お問い合わせは、下記のいずれかへどうぞ。 メール:gurunpa.munakata@gmail.com 電話:090-5724-0660 ぐるんぱHP:http://gurunpa-munakata.jimdo.com/
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2019年11月22日金曜日
2019年10月11日金曜日
認めてもらえるから、次に進める
サポートに行っている保育園での場面。
11時から30分程度外遊びをして、給食の為にお部屋に戻るという時のこと。
僕が対応を求められている対象園児は2名。
彼らは、仲良しで二人で過ごす時間がとても長く、その遊ぶ時間が楽しくて楽しくて仕方無いようです。
自由な遊びから「◯◯しようね」というような設定のある時間への切り替えが揃って苦手です。
他の園児がお部屋に戻ってから10分ずれてお部屋に戻るということも珍しくない状況が続いています。
K君という子どもにフォーカスします。
今日は、若干の寄り道をして彼、独自のルートは経たものの、他児とほぼ同時刻に、お部屋の前の廊下まで戻ることが出来ていました。
僕としては、「他児と一緒に給食の準備が始められそうで良かった」というところでした。
年長さんということもあり、保育士の先生方の頭には半年後に迫っている就学の準備があります。
“なんとかみんなと一緒に過ごさせたい”“歩調を少しでも合わせられるようになって欲しい”という思いがあるようです。
だからでしょうね。
廊下までは来たけど、あと一歩、部屋に入っていない子どもの姿を見て「どうしたら良いんでしょうね…」と漏らされました。
うーん…そうか…とにかく保育者側としての困り感が先立つんですね…
そこで、その保育士さんに「でも、みんなとほぼ同じ時間でここまで戻って来られましたよね?そこを先ずは彼の一歩目として見てあげましょ♪そうする方がお互いに楽だと思いますよ」とお伝えしました。
すこし考えて「そうですか…そうですね…(子どもの方へ向かって)そうだね、K君!みんなと一緒にお部屋に戻ってきたんだもんね、良かったよね~」と頭を撫でながらお話をしに行ってくれました。
そしたらそれまで「まだ入らない」と言っていたK君は、自らお部屋に入っていきました。
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