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2024年4月23日火曜日

方デイ職員さんの研修会

放課後等デイサービスえるそるむなかたの職員さんを対象にした研修を請け負いました。


テーマは虐待防止。

ごぐごく基本的な内容ですが、こういう確認はとても大切です。

えるそるむなかたさんに限らず、放課後等デイサービスでは、特性を持つ子どもたちを預かる中で個別の配慮を要したり、場合によっては個室でクールダウンするみたいな場面が多々あります。

こういう時に大切なのがチーム意識です。

たとえ個室に子どもと支援者が1対1で場の展開をしなくてはいけないという時が生じても、その支援者が孤軍奮闘みたいなことにならないように、チームで共有をして、何かあれば支援者側も直ぐにヘルプを出せるようにするというのはとても大切だと思います。

他の支援者にバトンタッチする、一緒に場の展開を考えていくということができる仲間がいるのといないのとでは心的負担が全く違います。

職員も心の余裕、ゆとりを持つことで虐待じみた行動を抑制できるようになります。

家庭では、保護者がワンオペで…みたいな場面もどうしても出てきてしまうので、やはり子育てっていうのは大変だと思うのです。

もちろん尊いものでもあります。

だからこそ、事業所ではチームで温かい療育機関として機能できるような仕組みなどを徹底して、子どもが家庭でも穏やかに過ごせるような役割を果たす必要があると思います。

「療育」という大義名分で子どもに制限をかけたり、言うことを聞かせるという方向へ向かうことがあってはいけません。

放課後等デイサービスの役割として訓練も含まれるわけですが、それはあくまで子どもたちが社会生活の困り感を柔らかにして、社会生活を穏やかに健やかに送るための訓練だということを忘れてはいけないとも思います。



こういう事業所様の職員研修なども請け負います。

「こんなことお願いできるかな?」と思ったら遠慮なくご相談くださいませ。

2024年4月18日木曜日

生徒大募集中です

今年度、スタッフが充実したので、学習サポートの枠が新たに確保できることとなりました。
月曜日の16時~、土曜日の10時15分~など、すぐにご案内できる枠もあります。

気になる方は是非お尋ねくださいませ。


特別支援をしっかりと学んできている職員が、特性に配慮しながら学習支援を行います。

2024年4月4日木曜日

気持ちを推し量りながら関わる

 特にプール活動の教え子に多いのですが、言葉が少ない、あるいは出ていない子どもたちとのかかわりの際には、その子の気持ちを推し量りながら関わることをとても大切にしながら関わってきているつもりです。

この際に、持っておくべき情報はどんなものか?

表情や動きというその瞬間の様子はもちろんです。
その他には、時期(年齢やその他の発達段階みたいなもの)、季節(気候や行事ごとなども)、家族や家庭の様子。

いわゆる背景です。

これらを基にして推し量ることが大切です。


今日、プールに来た特別支援学校の小学部へ入学予定の男の子。

この数週間、何やら気持ちがソワソワと落ち着かない様子は感じていました。

どうやら家庭でもイライラとして周囲に当たり散らしているとのこと。

今日の帰り際にもちょっとしたアクシデントでイライラしていたようでした。
(お兄ちゃんの捕まえたカナヘビと思ったように触れ合えず怒っていました)

そんな彼とのプールでも、いろいろと様子から推し量って声をかけていきます。

そんな中で、彼の力がふっと抜けて、僕と目を合わせて集中力を取り戻す瞬間がありました。

その時の声掛けを紹介します。

「入学式が近づいてきてドキドキするよね」(落ち着かない様子に共感を示すような口調で)

「いろんなことが変化する時期だけど、プールも僕も変わらないから、今までと同じやり取りだよ」

この2つの声掛けをしたとき、ピタッと動きが止まってこちらを見て、しばらく目を合わせた後彼らしい泳ぎに戻りました。

声掛けの直前は、極端にガチャガチャと激しく体を動かして見せたり、急に脱力して泳ぐことを放棄して水に浮かんで、目だけでこちらに何かを訴えて、まるで(今は泳がないよ、どうする永田?)と問うてきているような視線を感じましたw

最初は「やだよね、こんな大変なことをやっていられないよね」と声をかけてみました。

でも、彼は聞く耳を持たないし、そもそも口にしてみたものの、僕自身も彼の様子から気持ちを代弁したつもりがしっくりきませんでした。

そして、先ほどの言葉です。

僕自身もしっくりきたし、彼の琴線にも何か引っかかったのでしょう。


不思議に思う方もいるかもしれません。

それでも、僕はこうやって子どもたちと関わりを築いてきています。

特に知的障がいを持っていて、言葉で意思表示できない子どもの場合は、「水が好きだから」という様子から保護者の方がプールを始めさせるケースが多いです。

本人が「通いたい」と思って始めたものではないことも多いからこそ、気持ちを推し量って、少しでも「分かってくれるかも」とか「こいつとなら練習しても良いかも」と思ってもらえたらと思うのです。

そのために「気持ちを推し量る」ことを大切にしたいと思います。

仮に言葉が出始めても、子どもだって気も使いますから。

それなりにそういうことも含めて推し量っていくようにもしたいです。


せっかくだから心地よく過ごしたいじゃないですか♪

2024年3月31日日曜日

子どもたちの成長を信じぬくこと

この仕事をしていると、特性や課題と言われるものを持つ子どもたち、そのご家庭とたくさん出会います。

ぐるんぱとして出来ることは限られています。

それでもどうしてもしていきたいことがあります。
それは僕自身もスタッフにも「子どもたちの成長を信じぬくこと」です。

横に並んで歩いたり、半歩前を手を引いて歩いたり、後ろから背中を押したり…伴走の仕方は様々です。
その道すがら休憩したり、道草食ったり、寄り道したり、少し引き返したり…いろんなことが起こります。
それでも信じぬくことが大切だと思っています。

どんな子でも、です。


職業支援者がそれをやっていくのは、ある種の当然だとも思うのですが…

ご家族にも信じぬいてほしいとも思います。

ご家族は、職業として彼らと関わる僕らと違い、ずーーっと生活を共にしていきます。
その分、困ったり、悲しかったり、辛かったり…そういう思いをする機会も程度も桁違いです。

子どもたちへの直接支援を通して、ご家族も我が子の成長を感じられるような計らいがとても大切だと思っています。

いずれ「今」交流のある支援者とはお別れをする日が来るので、その先も信じぬいて、家族で歩き続けられるような固い絆が芽生え、育まれるような支援を十分に重ねていくことが必要です。


以前は「僕が嫌われてでも伝えたいことは伝える」くらいに頑固になっていた時期もありますがw
今は「僕が子どもたちに嫌われていては、伴走が終わった後の親子の歩みに繋がらない」と考えるようにもなってきました。

もちろん「ぐるんぱ」としての価値観を、提供しなくてはいけないので、どうしても譲れないものもあります。
それでも、子どもの成長を信じぬくことで、待ったり、手を引いたり、背中を押したり、楽しくおしゃべりしながら歩いたり、寄り道したり…出来るのだとも思うようになっています。


2024年3月26日火曜日

意欲を芽生えさせるための学習支援

皆さんは中学生のころ、休みの日は何をして過ごしていましたか?

僕は遊んだり、部活したり、勉強したり…何かしらの活動で時間を埋めていた気がします。

今、ぐるんぱに来ている中学生で、一人気になる子がいます。

部活外の場所でサッカーはしていますが、それ以外にはぐるんぱくらいで他には特に習い事もしていない子です。

部活外なので、春休みも毎日練習があるわけではないようです。

「春休みの昼間は何しているの?」と聞くと「寝たり、ゴロゴロしたりしてる」と即答です。

「ゲームとかは?」と尋ねても「あまりしない」と。

「テレビとか動画は?」と尋ねると「サッカーのある日の天気予報はみる」とのこと。

サッカーは好きなようですが、筋トレ日などはさぼりがちとのこと。

何に関してもイマイチ意欲を感じにくい、少なくとも僕には見えにくい子です。

「勉強はきらい」という子は大勢出会ってきました。
でも、遊びは一生懸命とかゲームとか動画は怒られてでも続けようとする、みたいなw

でも、今日ここで話題に挙げている子は、そういうのとは少し違う気がします。

まずは、なんでもいいから意欲を持つという機会を作ってあげたいな、と思うのです。

とりあえず「学習」ということを通して彼と出会いましたが、サッカー(ボールを扱う日)と同じくらいに「ぐるんぱへは行こう」という意欲を持てるような時間を考えるところからかな、と思っているところです。

そして、彼の興味や意欲を掻き立てられそうな活動を用意して、ヒットしたらそれをグイッと引き上げられるような準備をしていきたいと思います。

2024年3月25日月曜日

野暮な大人にはなりたくないw

 子どもたちが春休みに入り、毎日楽しいお話を聞かせてくれながら学習やらプールやらをしています。

当然ですが、楽しいことをして、そのことを嬉しそうに話すときの子どもたちは「らしさ」がいっぱいです。

体験そのものも子どものカラーが出ますが、その中での感じ方、その共有の仕方などもオリジナリティあふれる報告が続いています。

あるいは、「〇日から良好に行きます」みたいな話を聞かせてくれる子もいます。


「学習に来ている」「プールに来ている」と目的は様々ですが、こういう話も存分に共有してから活動に入るようにしています。

子どもたちの「らしさ」を知ってこそだし、そもそも「話を聞いてくれない人の話を何で聞かなきゃならんの?」となると思うのです。

関係を築いてこその支援です。


「話が止まらなくなって、活動が出来なくなることってないのですか?」みたいなことを訪ねてくる大人もいます。

「概ね大丈夫です」とお答えしています。

相槌の打ち方などもテクニックがあると思います。

それだけである程度その場は展開が可能です。

それに、慌てて「しなきゃ」と思って、「せっかく聞いてもらおうと思ったのに」という子どもたちの楽しみを台無しにするというのも、野暮だと思うのです。


こういう時は特に野暮な大人にはなりたくないなぁ、とおもったりします。

2024年3月21日木曜日

希望校への合格率100%!!

毎年のように高校受験を迎える学習サポートの教え子たちがいて、今年も2名が受験でした。

その二名が無事に今年も希望の高校へと進学することができることとなりました。


毎年、受験を見守るあるいは送り出す側からすると(合格は厳しいだろうなぁ…)と内心不安になりながら送り出す子たちが多いのが現状です。
受験勉強という中長期的に取り組む必要のあるものへの向き合い方に困難さを抱得る子たちが多いからです。

ぐるんぱの学習中にも去年の過去問などを解く時間を設けてもボロボロだったりするものです。
でも、本人たちは「この学校に行きたい!」強く希望していることも多く、どんなに打たれても曲げることなく希望を貫き受験を決める子たちがほとんどです。


ぐるんぱは決して学習塾ではなくて、あくまで「学習サポート」の域を出ません。
それでも立ち上げてから8年。

ぐるんぱを卒業まで続けた子たちの第一志望校への合格率は驚異の100%!!

まぁ、卒業した子どもたちの数を数えてもしれてはいるのですが、それでもみんな合格していくのは、嬉しいしひそかな自慢です♪

2024年3月17日日曜日

警察への連絡

 我が家の裏は、ため池になっています。

雨の日はそれなりに増水します。

そもそも原則危ないから入らないような旨の掲示もされています。

それでもため池に釣りに来る人がいます。


多少のことは目をつぶりますが、グループで来てやかましくしていたり、増水していて足元ぎりぎりまで水が来ているのにも関わらず釣りをしに来ている人が居るときには、僕は容赦なく宗像警察署に電話をします。


迷惑だったり、危なかったり…自分の家の裏で事故というのが起こったら気持ちの良いものではありませんし。


今日、雨の止み間に愛犬の散歩に出たら、釣り人が居ました。

息子も一緒にいましたが、「危ないよね」「あそこ入って良いとぉ?」と息子が言い出したので「そうだよね、危ないし、本当は入っちゃいけない場所よね。あなたも気を付けないとだめよ」という話をしました。


続いて、息子が言い出したのは「誰が注意したり教えたりするの?」と。


良い機会だと思って「そうだね、警察さんにお願いしよう」と、少し現場から離れてから、宗像警察署に電話をしました。


そしたら、今日は日曜日の夕方で「閉庁日」でした。

緊急の場合は110番、そうでない相談は県警本部へ連絡をするようにアナウンスが流れたので、県警本部へ連絡をしました。

「宗像から電話しています。自宅裏がため池で基本釣り禁止のはずですが、釣り人が来ているのと、今日は雨で増水しているので危ないかな、と思って宗像警察署に連絡しようと思いましたが、閉庁日とのことでこちらへ電話させていただきました。」

とオペレーターの方へお伝えしました。

「そういうことでしたら、事故につながる可能性があるので110番を使っていただいて構わないので、同じ旨をそちらで伝えていただいた方が、現場へ警察官の派遣がスムーズです。とのこと。お手数ですが、通報をお願いできますか?」

との回答でした。


改めて110番。

「事故ですか?事件ですか?」との質問から。

「宗像市の〇〇の〇〇池に釣り人が来ていて、雨で増水もしているので危ないと思い、県警察本部にお尋ねをしたら、110番するように言われたので…」

「なるほど、通報ありがとうございます。閉庁日となっていますが、警察官は常駐しているので、このまま私の方から宗像警察署に連絡をして、現場へ警察官を派遣するようにいたします。安全へのご協力ありがとうございます。差し支えなければお名前を頂戴してもいいでしょうか?」

「永田です。」

「ありがとうございました。」


それから数分後本当に警察官が来られて、注意をして釣り人は帰っていきました。

更にその直後、僕の携帯に警察の方からお電話がありました。

「通報ありがとうございます。私がこの地域に異動してきて間もないのでお尋ねしたいのですが、あの池はこういうことが繰り返されていますか?管理は市の管轄だと思うのですが、『危険』という表示はありましたが厳密に、『立ち入り禁止』や『釣り禁止』の文言がないことが問題かもしれません。明日月曜日になったら、こちらから市へ表示の提案をしますが、もしかしたら『市民からの要望』といったものの方が改善が早いかもしれません。また続くようでしたら、そういう手段もご検討ください。今後も地域の安全のためにご協力をお願いいたします。気になることがあればまたご連絡ください」


とても丁寧にご対応いただきました。


息子にも

「緊急か分からないときには、まず警察署の電話へかけてみる。今日は110番にかけなおして、って言われたから、110番にかけなおしたんだよ。」

「知らない人に注意とか教えたいことがあるときに、直接言うと喧嘩になったりすると怖いじゃん?そういう時には、警察さんがこういう風に安全のために動いてくれることもあるからまずは相談してみると良いかもね」

と、説明して、納得していたようでした。


こういうことを小学生のうちに伝えるのってもしかしたら賛否あるかもしれません。

安易に警察に、みたいな。

でも、僕は必要だと、少なくとも今日の彼を見ていたら感じました。


2024年3月14日木曜日

ぐるんぱの仕事をしてきて本当に良かったと思える瞬間

 昨日、ぐるんぱを4年間利用してくれていた中学生が、ぐるんぱを卒業していきました^^

来年度いよいよ中学3年生。

出会った頃はちょっとしたことでメソメソしていた彼も中学に入り、卓球部に所属して、少しずつたくましさともいえるものを身に着けてきました。

性格はとても真面目で、まっすぐ、そして何より本当にやさしい。


小学校時代は特別支援学級に在籍していて、中学からは、籍は特別支援学級に置き、通常級で学習をする機会を徐々に増やすことに向けてに取り組んできました。

1年かけて確かめて、2年生からは通常級に籍を移して頑張ってきました。

小学校時代、学習状況はやや遅れていましたが、中学入学後は持ち前の真面目さと頑張りで、学習の進捗については1年でほぼ取り戻し、2年生になったときには、成績が学年順位としても上がり始めたほどです。


ずっと、授業のように学習内容を説明する時期があったのですが、去年の10月くらいだから、中2に進級して半年くらいということですかね?
そのころには、ぐるんぱの学習でもテキストを渡して、解いたら自分で採点までする。
解説を見て分からないところを一緒に確認する。

そういうやり方に移行してきました。

十分自分一人で学習する力もついてきました。

そこで、年末に保護者の方にも本人にも

「学習の困り感って最近減っているんじゃないですか?」

「もちろん、ここがあって安心するって思っていただいているのであれば、続けてもいいけれど、もし高校進学に向けて選択肢をもっと広げたい、受験に向けてもっとがっつり勉強したいというのであれば、学習塾に切り替えるのもアリだと思います。」

「そこまでなくても、自分で学習も出来ているようだし、自宅学習という道もあるかもしれません。中学生活残り1年となるので、ぐるんぱ以外の道も考え始めてもいい時期かもしれません」

とお伝えしました。

数週間後、彼の持ってきた答えは「3月でぐるんぱを卒業しようと思います」でした。

「そして、残り数か月部活を全力でやっていく」

「部活に打ち込んでも余裕がありそうだったら新学期から学習塾も考える」

「やっぱり今は部活だけと思ったら引退するころまでに塾、という風にしようと思う」

と言い添えてくれました。


そうか、と僕もうれしく受け止めました。


そして、昨日がぐるんぱでの最後の学習。

時々テキストから目を上げ、こちらを見てニコリとして、「あぁ、やっぱりちょっと寂しいな」と漏らしたりもしますが、「でも頑張ろっと」とまたテキストに目を戻す。

こういう1時間でした。

最後の5分くらいを使って、出会ってから長かったね~、とおしゃべりをして過ごしました。

ぐるんぱに来たくない、辞めたいって思った時期ってぶっちゃけあった?と意地悪な質問もしてみましたw

でも「勉強難しくていやだと思った時期はあったけど、ぐるんぱは安心してこれた」と少し大人びた答えが返ってきて、ここでも彼の成長を感じました。


最後、お母さんがお迎えに来てお互いに「本当に長い間ありがとうございました」とあいさつを交わしたら、お母さんが涙ぐむものだからこっちまで涙腺が緩んで…


本当にいい出会いでした。


それから、一昨年くらいから「途中退会」というより「ステップアップ」「卒業」という形に近い子たちには、僕の名刺を彼らに渡しています。

「何かあればいつでも事務所に寄りな」

「困ったとき、家族にもなかなか相談しづらいことがあったら連絡して」

と。

みんな嬉しそうに受け取ってくれるのがまたたまらないんです。


頑張れ!

はい!

でハイタッチしてお別れでした。


こういう瞬間、ぐるんぱをやってきて本当に良かったと思えるんです。


がんばれ!

いつも応援してるぞ!

2024年3月12日火曜日

あくまで「学習を通して」

学習サポートをマンツーマンで行ってきています。

そうすると嫌でも目の前の子どもたちの学習の取り組み状況が見えてきます。

スラスラ解けているときも、そうでないときも。


スラスラ解けないときも直ぐに助け舟は出しません。
時間がかかっているだけかもしれないから。

でも、不器用さんでSOSのサインがなかなか出せない子もいます。

そういう子はまず「分からないときには助けを求めて良い」ということを知ってもらうことがスタートだったりします。

上手に助けを求められる。

これも自立への一歩だと思うのです。

そして、一度助けを求めることを覚えると様々な場面でそれが可能になります。

学習サポートもやはり塾とは違う、ぐるんぱの良さを出していきたいと思っています。
「学習を通して」という具合に、あくまで手段で勉強できるようになることが第一ではないのがぐるんぱの学習サポートです。

2024年3月11日月曜日

姿勢と学習

ぐるんぱの学習サポートに通ってきている子どもたちのほとんどが、学習について苦手意識を持っています。

そして、多くの子が背中を丸めて机に向かいます。
(中には、多動的でゆらゆらしている子もいますが…)

卵が先か鶏が先か、みたいなはなしですが、学習が苦手で自信のなさや面倒くささが背中を丸めさせるのか、そもそも座位が不安定だから学習に影響を及ぼしているのか…どちらが先かは分かりません。

でも、そのくらいに姿勢の良くない子が多いのは一つの事実です。


筆記面と目の距離が近く、視野が狭くなっている。
背中が丸まって、呼吸が浅くなっている。
そもそも体力問題で丸まってしまっているとするなら、集中力なんて持つわけもない。

ぱっと考え付くだけでも数個は仮説が立てられそうです。


「姿勢よく座りなさい」なんていうつもりは全然ありませんが、「かもしれない」ということを含めて「出来そうならチャレンジしてみよう」という提案はしていきます。


導入は楽な姿勢で嫌悪感を抱かせないという時期だと思うから、ある程度許容します。
次第に「こういうことも意識してみよう」という声掛けや手立てで、学習の苦手さの原因では?というものを一つずつつぶしていくようにすることが多いです。
姿勢もここに含まれます。

実際、背筋を伸ばして椅子に座る方が疲れにくいですし、視野も広がるし、杯も広がって呼吸も改善されます。

これが身についてくると、途端に番所がうまくいくということだってあります。

何も上手に学習内容を説明するだけが学習サポートではないんです。
学習、学びを得ていくための土台づくりがぐるんぱの学習サポートの目的ですから。

2024年3月10日日曜日

大切に思ってもらえるような場を作る

 今月から新しいスタッフを仲間に迎え、土曜日の午前中は彼女に学習サポートを任せるようにしようと準備を着々と進めてきています。


今日も、申し送りを済ませた、これまで僕と学習してきていた中学生男子と彼女の学習を見守っていました。

上手にコミュニケーションをやりながら、彼女自身の支援観、教育観、子ども観を示しながら、展開してくれていました。

もちろんぐるんぱの方針から外れることもなく。

安心して、見守ることができます。


頼もしい仲間が少しずつ、本当に少しずつだけど増えてくるのはうれしいこと。


ぐるんぱを大切に思ってくれる仲間をこれからも少しずつ増やしていきたいと思います。


そのために、まずは「ぐるんぱを大切にしたい」と思ってもらえるような、僕自身の振る舞いとぐるんぱの体制を考え続けていきたいと思います。

2024年3月8日金曜日

歯を食いしばる、という体験

 いつの時代の人間だよ!


と突っ込まれそうなタイトルをつけてみました。

…が、みなさんはそういう体験をしてきたことがあるのではないでしょうか?


嫌なこと、嫌がらせ、いじめのような陰湿なものに「歯を食いしばって堪える」必要は無いと思っています。

そんなものに付き合わずに逃げることもとっても大切。


今日ここで書きたいのはそういう話ではありません。

好きなことについてです。

どんなに好きなことでも、深めていこうとすると壁にぶつかって「伸び悩む」時期が来ることがあります。

そんなときに「あ、もういいや」とあっという間に放棄をするのではなく、「好きならもうちょっと頑張ってみようよ」という話です。

この「伸び悩み」の時期は正直きついことも多いです。

そして、壁にぶつかって放棄するのであれば、好きの度合いも「そのくらい」なのだとも思うのです。

直ぐにできなくても「チックショー」と思いを抱えながら「どうしたらできるかな?」という試行錯誤も楽しんで「好き」の中には含んでほしいと思ったりします。

もちろん止めてもいいですが、それを繰り返していても本当に好きなものを続けていくことって難しいし。

1人で続けることが難しければ「がんばれ~」と背中に手を添えて見守ってもらいながらでもいいと思うのです。

好きなことで「歯を食いしばって頑張る」、個人的には素敵な体験だと思うのですが、「特別支援」にどっぷりだと、ちょっと辛そうだと「無理しなくていいよ」とする風潮がありますが、それがつらいのか、「上達したい」ともがいていたりする姿なのかという見極めをしていくこともとっても大切だと思いませんか?


歯を食いしばるということも、物によっては素敵な体験となるのです。

子どもたちの素敵な体験を奪うようなことがあってはいけないと思うのです。

2024年3月6日水曜日

他の地域での展開を検討しています

ぐるんぱの開業は2016年の1月です。
丸8年経ち、9年目のシーズン中です。

「ものすごい勢い」ということも決してありませんが、おかげさまで少しずつぐるんぱのことを知ってくださる方も増えてきて、卒業する人数+αくらいで毎年、少しずつ会員も増えてきています。

「学習支援」「学習サポート」を謳う放課後等デイサービスも増えていますが、福祉サービス外のぐるんぱを月謝を払いながらでも選んでくださる方が一定数いらっしゃいます。

プール活動については、やはり提供できる環境や人間が不足しているのでしょう。
また年齢制限を特に設けてないこともあり、いろんなお尋ねがありますし、遠方からの利用もあります。
先月から、なんと佐賀県鳥栖市から通ってくる会員さんも出てきました。

こんな風に必要としてもらえるのは本当にありがたいです。


そして知ってくれた人たちからは「この地域でもしてほしい」という声も頂くことがあります。

宗像を拠点にしてきたぐるんぱですが、少しずつ他の地域でも展開を考えていきたいと思い始めています。
その展開の仕方が、ぐるんぱの教室を設置するのか、ルールを明確に決めて放課後等デイサービスなどの既存の組織へノウハウを渡していくのが良いのか…

今まさに模索中です。
いかんせん、僕の身体は一つしかありませんから、他の地域で宗像と同じように僕が中心というのは土台無理な話なので、体制をどう布いていくのかはとても大切です。


プールにしても学習サポートにしても、やってみたい!と方や事業所がありましたらご相談ください!

毎日の中の小さな感動に気づきたい

 日常生活、社会生活を送っていると驚くことってたくさんありますよね?

「えっ!?」「まさか!?」
みたいな感じですよね。

驚くような事象自体を減らすこと、無くすことは自分の意志では難しいところがあるかと思います。
でも、驚くような場面で、心を必要以上に揺さぶられたくはないと思う方は多いはずです。
驚くことになれる、というと変な表現ですが、訓練のようなものは可能だと思うのです。
(避難訓練などはその最たるものですよね)

ただ、日常的な驚きになれるためにわざわざ負荷をかけるというのは、これまた変な話になってしまいます。
そこで、同じ驚きでもよい驚きを重ねるという方法もありだと、個人的には考えています。

「お!あの花きれいだな」「これおいしい!」「やった!上手にできた」

こういう小さな感動を積み重ねて自分自身の心の動きに敏感になるということが、いざという時に自分の心の揺れに対してもいち早い気付きをもたらすとも思います。
客観的に見つめて眺めて、やり過ごすことがしやすくなるかもしれません。

小さな感動は、日常的にたくさんあるはずです。
それらに気づけるような丁寧な日常を送っていきたいものですね。

2024年2月27日火曜日

1年間のプールの成長記録♪

 今日はプール活動の一つの成果をご紹介します。


小学校高学年男子。

知的、自閉スペクトラム。


彼は、泳ぐこと自体は大好きで、今ではクロール、平泳ぎ、背泳ぎまでバンバン泳ぎます。

でも、彼はぐるんぱのプールで学びの真っ最中。

「泳げる」ということの他に、長くプールを楽しもうと思ったら必要なスキルがたくさんあるからです。


なんといっても地域のプールで楽しもうと思ったら、他の人と折り合いをつける必要があります。

周囲の状況を見てスタートしなくては他の人と接触して、場合によっては事故、ケガにつながります。

特性故でしょう、ついつい〇で一人でプールに来て、貸し切りのように過ごしてしまう一面がありました。

僕と一緒にプールをしているという感覚、認識。

周囲に人がいるという感覚と認識。

これをどのように身に着けるか?ということをしばらく考えながら関わってきました。


「周りに人はいませんか?確認してからスタートしましょう」

こういうことを伝えることから始めました。

するとずいぶん遠くにいる人も「周りに人がいる」になってしまいます。

僕だって周りにいる人の一人ですし。

なかなかスタートできないことが続きました。

(…うん、足りない。)



「ぶつかりそうなところに人はいませんか?」と尋ねて、返事をしたらスタート、という取り組みをしてみました。

人が居ても居なくても「いません」とスタートしたさに答えてしまいます。

「ぇえ?いるじゃん!あぶなーい」と大袈裟に返して見せます。

(…うん、これだけでも足りない。そもそもぶつかるリスクを知らないと難しいよな)

そこで彼の「いません」でスタートをした先に僕が立ってみて、わずかでも接触したら「あぁ、いったー」とオーバーリアクションして見せました。

すると「あ、ごめんなさい」と直ぐに言葉が出ます。

(お、この認識はあるんだな)

「うん、こちらこそごめんね。でもぶつかると危ないよね」というこの流れを繰り返してみました。

徐々に、「周囲の確認」の精度が上がってきました。


こういうことを1年がかりで試行錯誤してきて、最近は「周りに人が居ませんか?安全だったらスタートしましょう」と僕も表現を変えて関わり合ってきました。

すると、首を大袈裟なくらいふりながら周りを確認して「いません」と言ってからスタートが切れるようになってきました。

しかも、背泳ぎのように特に後ろを気にしなくてはいけない泳ぎでも、その様子が見えるようになってきました。

(よし、ようやくここまで来た)という感じです。


次に僕が考えるのは、スタートが重なり合いそうになった時のこと。

ボウリングとかでも隣のレーンの人が投げるときにはまったりするじゃないですか?あんな感じで、重なりそうになったら待つ、譲る、譲ってもらう、ということが必要なんです。


これはかなり高度。


周りのお年寄り(ぐるんぱのことはよく知ってくれている)たちも、彼の練習に巻き込んでしまえ大作戦です(笑)

あえて、スタートしそうでしないという雰囲気を作って、周りの人から「先にどうぞ」とか「先にいい?」という言葉を引き出してきました。

そして、まずは僕が「お先にどうぞ」とか「すみません、先に失礼します」と応えて、やり取りを見せました。

徐々に本人にもそのことを言葉に出させることをしました。

この段階ではただの僕の言葉の反復です。

そして、数か月見せて、ある時「どう?先に行かせてもらう?行ってもらう?」と尋ねることを始めました。

最初は答えなかった彼が、促しを続けてきたら徐々に「先に行ってもらう」とか「先に行きまーす」という言葉を出すようになってきました。

(よーし、ようやくここまできた!!)この時点でガッツポーズです。


それが本当に今日のことですが、すっごくうれしい展開がありました。

近くを泳いでいた高齢女性が、「先にどうぞ」と譲ってくれたのですが、彼自身が僕を介さずに「あ、先にどーぞー、まだ行きません」と譲り返したんです!!

そして、手元で水をぱちゃぱちゃさせて水のしずくが跳ねるのを見て遊び始めました。


これぞ、地域での余暇活動という気がしませんか?

僕はある種の感動を覚えました。

気にかけてもらって、譲ってもらって、それを辞退して自分の意思を伝え返す。

この高齢女性の泳ぐスピードより、彼の方が泳ぐのは早くて、それを気遣って恐らく譲ってくださったのだと思いますが、「まだ行きません」とはっきり意思表示をすることで相手も気兼ねなくスタートをされていました。


今日一度のことなので、偶然なのかもしれません。

でも、一年前には想像もできない出来事が今日起こって、これだけでどんぶり3杯食べられますw

2024年2月21日水曜日

今週末学習会を開催します。

 今週の日曜日(2月25日)にぐるんぱの事務所で保護者向けの講座を開催します。

現在申し込みが9名。
事務所のスペースからするともう少し入れそうですので、興味のある方はどうぞ!(この企画のために模様替えをしましたw)
申し訳ありませんが、駐車場が足りないのでコインパーキングを使っていただくことになります。
東郷駅の目の前に事務所があるので、東郷駅そばのコインパーキングをご利用いただくのがよいかと思います。
テーマは「子どもの感覚に着目する」です。
以下を確認ください。
日程:2024年2月25日
時間:午前9時~11時(その後は14時ころまで自由交流自由解散)
場所:ぐるんぱの事務所(宗像市日の里1-2-2-203)
参加費:ぐるんぱの会員保護者500円、一般の方1000円です。
申し込みは永田まで。

新しいスタッフが入るので生徒も大募集です。

3月より新しいスタッフを仲間に迎えます。
30代の女性です。

特別支援のことをこれまでしっかりと学びを積んできた頼もしい人です。

土曜日限定で、学習サポートを担当してもらいます。

これまでもぐるんぱでは学習サポートをしてきましたが、より専門性のあるスタッフを仲間に迎えて、学習サポートを充実させます。

何度か面談を重ねて、彼女自身の支援観も、ぐるんぱの方針もすり合わせをして、主体性を持って関わってくれるであろうということを確信してお願いすることになりました。

これまで彼女が学んできたことを実践に紐づけながら、確かな時間を提供してくれることを期待しているところです。

まずは、これまで僕が担当してきた子どもを申し送りして引き継ぐ予定ですが、徐々に新規の子どもたちも見てもらおうと思っています。


お任せはしていきますが、これまでのぐるんぱの歩みもありますし、ぐるんぱらしく展開はしたいので彼女のフォローもしていきます。

素敵なスタッフが、存分にらしさを発揮できるような場を整えるのも僕の役割だと思っています。

通ってくる子どもたちやご家族の日常の延長線上に立ち会っていきたいと思っています。

ということで改めて生徒募集です。

特に土曜日の午前中は学習サポートの枠が数枠出来ます。
興味のある方は是非お尋ねください。


2024年2月19日月曜日

ステップアップもやわらかく

ステップアップを平面的に考えてはいけないと思います。

各ステップには奥行きがあります。

各ステップは平たんではありません。

時間軸というものだってあります。

自分自身のステップ以外に、周辺環境が影響を及ぼすことだってあります。

ステップを一段飛ばしでもいい場合もあります。


今の自分の立ち位置を明確にしながら、どこに向かうかさえ見失わなければ、そこへの道筋にはいくつかのルートがあってもいいのです。


ステップアップはできると「こうなりたい」に近づくかもしれませんが、しなくてはいけないものでのないし、自覚としてなくても実はしているということだってあるのです。


2024年2月17日土曜日

人に委ねることも大切(後半はハッキリモノを言いますw)

 僕もプライベートでは1児の父親です。
我が子のことは心から大切に思っています。

ですが、当然四六時中一緒にいることはできないわけです。
そうすると、彼と関わってくれている方たちに、お預けしている間のことについては委ねる必要があります。

この「委ねる」というのは、案外子育てでは大切だと思います。

学校、学童、祖父母、病院、習い事…息子を託す、というところでぱっと思いつくのはこういう場所です。

それぞれの場所に僕ら夫婦とは違った価値観を持った人たちがいるのです。
そして子どもを育んでくれているのです。
あるいは病院などは見立てや治療もしてくれるのです。

それぞれの立場と価値観で、それぞれの責任の下、様々なかかわりを持ってくださっています。
そこへ預けているのですから、判断やかかわりについても委ねるのが筋というものだと、僕は考えています。

何しろ、僕自身ができないものをお願いしているのですから。
出来るのであれば託す必要はわざわざないのです。

委ねることができず、相手の価値観に疑問があるということであれば、託さず自分でやる。

そういうある種の覚悟が子育てでは必要だとさえ思っています。

仮に僕自身が、それぞれの場所へ「我が子のことは1番分かっているから、こうしてください」と口を出すと「託す意味がない」というものです。

託すことができないのであれば、自分で多少の苦労をしながらもそばにいる必要があるでしょう。

委ねることに慣れていないと、ドキドキしたり、ヤキモキしたり、ソワソワしたり、イライラしたりすることだってあるかもしれません。

親心としては当然あるものです。
僕も多少はあります。
でも、そこをグッとこらえて「委ねる」のです。

そうすると、託された側は自身の責任で役割を全うしてくれることでしょう。
それぞれの専門性が違うのですから、違った視点や意見もあるでしょう。

それを承知して「託す」「委ねる」ということに挑戦してみてください。


↓ここから下はハッキリ書きます。


「大変なんです」ということで、誰かを頼ったり託したりするのであれば、委ねることまでセットでしてみてください。

オブラートに包まずに言うと「あなたのやり方だけでやってきて大変だったんでしょう?他の方法で上手くいくことがあれば良いじゃないですか」ということです。

それを「甘いからうまくいっているだけ」「家ではそうはいかないんだから止めてくれ」みたいに思って制止するのであれば、預けない方が良いです。

もっと言うと、「本当に状況を改善したいのですか?」という問いさえ突き付けられかねない問題です。

厳しいことを言うようですが「大変な中頑張っている」という自分を評価してほしいというだけで終わってしまいます。


関わろうとしてくれる周囲の人たちの根っこには「少しでも役に立てるのであれば」があるはずなんです。
「大変な中頑張っている」ということはちゃんと知ってくれています。

その「大変な中」から脱するための手段として立場によっては淡々と物事を進める人もいるでしょう。

そこに「大切な我が子をこんな“熱”のない人へ預ける」ことへ抵抗を覚えることもあるかもしれません。
でも、支えようとする人たちの多くは、「子ども」の中に「家族も含めた周囲」を含めて考えていくものです。
曲がりなりにもそれぞれのプロ。
おそらく、その人からすると、それが「必要」なのです。


この記事を見て嫌な気持になったり、苛立ちを覚える方もいるかもしれません。

けれど、僕自身はそう思います。

「委ねる」ことが出来ている人は、間違いなく輪も広がるし、より子育てが尊いものだと感じられるようになっていっているように思います。

2024年2月15日木曜日

西日本新聞に掲載されました

 今日の西日本新聞の朝刊にインクルささぐりのことが紹介されています。

良かったら読んでみてください⤴️
現場のスタッフだけでなく、裏方的に運営を手伝ってくれてくれている仲間も土台を作ってくれていて、そこへ通所してくる方たちも加わり、インクルささぐりの仕組みも風土も出来上がっています。
自慢の事業所です!
特に現場のスタッフはユニークで、それぞれが現場の支援だけでなく、運営やブランディングといった面にも積極的に関わろうと提案もしてくれます。
僕は「こんな事業所にしていきたいと思う」というビジョンと、「ここが気になる」という課題と、「こんなこと企画できないかな」ということを語りまくってきました。
それについて他のスタッフも同じ方向を向こうとし続けてくれています。
惜しみ無く、余すことなく、テーブルへ提案を出してくれて、存分にディスカッションもトライ&エラーもしてきました。
この1年で、そういうことが自然に行われる風土もしっかり根付いてきました。
見学へ来た方たちが
「ここに通いたい」
「ここで頑張ってみたい」
支援者側の人たちにも
「こんな現場で支援に当たりたい」
「障がいを持つ方たちの自立をサポートしたい」
手前味噌ですが、そう思わせるだけの自信もあります。
是非多くの方に見て貰いたい場です。
見学等はいつでも受け入れしています。
それから、4月18日と19日には、開業1年という節目ということで改めて内覧会を開催します!
制度を使い運営をし、仲間の知恵と工夫で付加価値を提供する現場です!

2024年2月12日月曜日

支援に多少のセンスはつきもの、という話。

 「センス」という言葉で片づけてしまうのは乱暴な気がしますし、それにばかり頼る支援はいただけないと思います。

それでも「センス」というものが多少は支援の現場ではあるような気もします。


僕がそれを強く感じる場面はいくつかありますが一つは「負荷のかけ方」という視点です。

「失敗体験を積ませない為に安全パイを取っていく」という方針。
「“あとちょっと”で乗り越えられて成功体験を積めそうなハードルを用意する」という方針。

まずは、目の前の子どもにどちらの方針を取るか?というセンスで分かれるところだと思います。
その次にそれぞれの方針の中で、対象児の状況や様子とズレが少ない負荷を用意できるか?というセンス。


もう一つ、これは支援者の主観?に寄り過ぎないように気を付けなくてはいけませんが、「どういうところに着目するか?」というセンスです。


例えば「お金の使い方」に課題があるとして「数字」や「数」の勉強をするという選択肢やお金には金種というものが存在するということを伝えるという選択肢があります。
これは、比較的「お金」に対して算数的なアプローチだと思います。

もう一つ「お金の価値」ということへの理解を進めるために「お財布を手作り」というアプローチもあると思います。


もちろん対象児の状況にもよりますが…

算数的なアプローチという支援者自身も「学校で習った」ことを中心に展開を考えるだけしか手札を持たない人と「自然に身に着けてきた」ことを支援の内容に活動として落とし込むことも手札として持てるのとでは、センスに違いを感じます。

どちらも手立てとしては「変わり種」「変化球」という程のものでもないので、こういう話になると多くの支援者が納得はすると思うのですが、「その子」に合わせて開けたい引出しをいつでも開けられて、手札を持ち出せたり、組み合わせたりできるのはセンスだと思うわけです。

知っているものに対して知恵を使って手立てへとつなげる感じですね。


先日、そういうことを簡単(そうに)サラッとやってのける支援者に出会って刺激を受けました。


僕自身も柔らかい発想で物事を捉え、センスを磨きながら丁寧に支援を続けたいと思います。

2024年2月8日木曜日

「旅行を楽しめたんです♪」

 プールに来ている未就学児の子のお母さんからうれしい報告をいただきました。


「旅行が好きなんですけど、今まで楽しむどころじゃなかったんです。」

「ロビーで走ったり、新しい場所で興奮しすぎて障子を破ったり…」

とこれまでのお話を聞かせてくれた後にこんな話が。


「でも、プールのおかげかな、と思うんですけど、公共の場で走り回らずに穏やかに過ごせて、家族旅行が楽しめたんです」


「プールのおかげ」かは分かりませんが、うれしいご報告です。


もちろん、子どもやその家族にとって、居場所が増えるあるいは減らさないというのは大切だと考えているので、公共の場で走らないという練習はしています。

せっかく、公共施設を利用するプール活動なので、そういうところも大切にしたいのです。


それが、こういう目に見えて帰ってくるのはやりがいにもなります。

プール活動を楽しむ、ということに付随してくるいろんな要素を丁寧に拾い上げて、療育活動の一環に落とし込んで、ライフスキルと言えるようなものへとつなげることが出来たら最高だと思っています。


泳げるようになるというのは二の次で良いと思います。

生活の困り感をプール活動を通して柔らかにする。

そういうものを目指していますので、興味のある方は是非お尋ねください。

2024年2月5日月曜日

学習の見通しを持つというのは難しい

中学3年生は受験シーズン真っただ中ということは少し前の記事でも書きました。

来週、再来週くらいから、中学1,2年生は学年末テストという学校が多くなります。

提出物完遂のためにぐるんぱとしてもお手伝いをしたり、見守りをしたりします。

すると、学習に苦手さを感じている子ほど、提出物への危機感が少ないということをすごく感じます。

「提出しなくてもいい」と考えている子はほとんどいません。

「間に合う」「今回は余裕」と答えていて、残量を聞くと、僕が驚くくらい残っていて…
その僕が驚くことに本人も「え?そんなに大変かな」と驚くということが度々起こります。

要は、スケジュールの見立てが苦手なんですよね。

自分自身がどのくらいの処理速度で課題をこなせるか、という見通しが非常に甘くなりがちなんです。


提出期限まで〇日。
課題が〇ページ。
だから1日●ページずつやればいい。

と考えているんです。
ほとんどの子が。

基本的には間違っていない。
けれど、それが複数教科にまたがっていることに気が付きにくいんでしょうね。

結果、国語は1日1ページ、数学は5ページ、理科も5ページ、社会、英語も4ページずつやらなきゃ…みたいになる。

すると、もともと勉強に苦手さを感じるくらいだから、その1日当たりのページ数をこなすのに3時間とかかかる…

そんな好きじゃない勉強できるはずないんですよw

そういう見通しが苦手なんだと思います。


目の前の教科だけのことで言えば余裕。
だけど、実はそうじゃない。
それにギリギリになって気が付く。

だれもそれを教えてくれないから、繰り返す。


そういうところへの気づきを持ってもらうのもぐるんぱの学習サポートかな、と思っています。

学習内容だけやればいいというものでもないんです。

2024年2月2日金曜日

素敵な時間を送った4年間、きっと花開く

 もう2月。

子どもたちは入試シーズン、そしてそれが終わるとに卒業です。


卒業するのは教え子たちだけではありません。

ぐるんぱを大学1年生のころから手伝ってくれていた女性も4年生なので、間もなく卒業です。

これまでも大学生の協力は得ながら運営してきましたが、一番長い期間携わってくれた子です。

その分、いろんな話もしました。

1度は、もうぐっしょりなるくらいに涙を流しながら話を聞かせてくれたこともありました。

今ではいい思い出です。

そして寂しくもあります。


でも、彼女はとても素敵な大人への階段を歩んでいます。

無事に、教員採用試験も通過し、春からは教職員です。

心の底から応援をしたい思っています。

きっと彼女は素敵な先生になります。

ただただ、教育者になるだけでなく、子どもたちの成長に彼女らしく伴走をしていくのでしょう。

そんな予感を感じさせてくれる子です。


10代後半から20代前半。

最初は少し頼りなさも感じていた子ですが、今では安心してお願いが出来ます。


あと数回、学習にも来てもらう予定です。

最後までよろしく。

彼女のおかげでできたこともあって、本当に感謝しているんです。

今日も事務所の別室から彼女と子どものやり取りがうっすら聞こえてくるのがとても心地よいです。


良い先輩や同僚に恵まれますように。

2024年1月30日火曜日

「気づき」になるように変化をさせていく

 当然ですが、支援の類は相手ありきなんです。

なので、相手の様子に合わせて変化をさせていくことが支援の基本となります。


今日は特に学習のお話です。

学習サポートをしていて多いのが、用意してもらうことに慣れ過ぎている子がいます。

例えば右利きの場合、左側にテキストやお手本を置いて、体の正面あたりにノートを置く。

こうすることが多いと思います。


学習へのハードルを下げるために、一時的にそういう配置までしていくことがあります。

だけど、それをずっとし続けるのは支援ではないわけです。


例えばぐるんぱの学習ということが定着、あるいは僕との関係性が築き上げられてきたら、自分で学習環境や体制を整えていくことが大切です。


そこで、ある時急にテキストやノートを反対に置いてみるんです。

そうすると置き換える子と、置かれたままやる子に分かれます。

で、自分で置き換えられないと、筆記面とテキストとの距離が遠くなったり、姿勢が不自然になることになり、学習状況にこれまでとの違いが出てくることがあります。

疲れやすかったり、筆記が遅くなったり、間違いが増えたり…


そこで、「書きにくいっちゃない?」と気づきを促すような問いかけをしてみます。

するとハッとしたように配置を入れ替えます。

こういうことを繰り返して、準備や用意をしてもらうだけでなく、自分で整えることを身に着けていくことを目指します。


大人の介入が多すぎるのは大問題ですが、減らすときにも当然段階が必要です。

一気に減らしても、だだっ広い部屋にポツンと置き去りにされるようなものですから、どうしていいか分かりません。

「こういう風にしていくといいかも!」と気づきに繋がっていくような離れ方をしていくことが大切だと僕は考えています。


少し話が反れますが、テキストとノートくらいであれば、反対でも問題ないということがあるかもしれません。

それでも、「書きにくい」「勉強しにくい」ということに気づいてほしいと思って、そう誘導に近いお話をすることもあります。

と言うのも辞書や参考書の類で、机上がごちゃごちゃしてくるような時期になった時に、それでもこの基本があると学習しやすくなります。

中長期的に見て、支援を変化させていくこともまた大切です。

2024年1月29日月曜日

新しいスタッフと生徒

 こんな時間にブログを更新するのは久しぶりな気がします。


日付で言うと昨日のことになりますが、新規の面談1件、体験1件の対応をしていました。

どちらも2月から正式利用になる運びとなりました。


当然ですが、それぞれ状況や特性が異なります。

このどちらのケースもプール活動での契約になりますが、泳ぐということ以外に「こんなことを一緒にしていけたら良いなぁ」というものがハッキリと見えました。


プールのプログラム以外に、人間味のある付き合いをしっかりと重ねて本人にとってもご家族にとっても「通い始めて良かった」と思ってもらえるようなレッスンにしていきたいと思います。


プールも学習も生徒募集中です♪

3月からは、特別支援について大学院でも学びを重ねている女性にお手伝いを頂けることにもなりました。

スタッフの力も借りながら、ぐるんぱらしくボチボチ歩んでいきます。

2024年1月26日金曜日

「デリカシーがない行為」をされたら「そういうことは軽々しく聞かない方が良い」と教えることにした話

「デリカシー」
配慮とか細やかさとかを意味する言葉です。

「デリカシーのない人」という表現もありますが、最近考えるんです。
周囲からこんな風に言われることの多い人でも、いつもそうなのか?というとそうでもないわけです。

気配り、心配りが出来て過ごしている時間だってあるはずなんです。


知らない、気づけないから「デリカシーがない」になるんでしょうけれど、振り返った時に自分自身がデリカシーについて誰かに教わった記憶がありません。

むしろそれを欠いた行為をして、怒られたり指導されたりするくらいで、「なんとなく」その感覚をつかんできた気がします。


「デリカシーのない」質問をしたときに、苦笑いしながら、お茶を濁すような応答をして、それで相手が気づいてくれるときもあれば気づけないときもあるかもしれません。

僕は、最近決めたことがあります。
そんなまどろっこしいことをするのではなくて、「そういうことを軽々しく聞かない方が良い」とか「そういう質問は答えにくい」とはっきり伝えることにしました。

それこそ「デリカシーがない」ととらえる人がいるかもしれません。

無遠慮と思われても仕方ないです。
特に僕は普段から遠慮というものをほとんどしらないので。


でも、療育的活動を提供してきて、就労支援の現場でも働いてきて、「デリカシーがない」認定を受ける人たちの多くが「知らない」からやっちゃっているのだという気がしてならなくなってきました。

それを支援者という立場であることを考えたら、そのままにしてはいけないと。


僕も無遠慮なで不快にさせた時には教えてくださいw

2024年1月24日水曜日

「卒業」を意識した関わり

 職業支援者である以上、「伴走」と言いつつも生涯にわたって共に歩み続けることは、正直不可能です。

なので、僕と関わっている今の「次のステップ」をどこか片隅に置きながら、伴走をしていく必要があると思っています。


今、中学2年生の男子の学習サポートを請け負っています。

小学生のころからの付き合いです。

間もなく受験生、中学3年生です。

小学生のころには、ちょっとしたことでメソメソシテしまって、僕も「え?今ので泣きスイッチ入っちゃうの?大丈夫かよ…ただの計算ミスだぞぉ。」「英単語のつづりを間違えただけだよ~、さっきは書けてたのをたまたま間違えただけだよね?」という具合でしたw


今、振り返ると笑えるエピソード満載の子です♪


そんな彼も中学生になり、部活にも入りました。

それこそ最初のころは「ちょっと疲れる…楽しいけど」と言ってはメソメソ相談してきました。

それでも諦めずに少しずつタフにしなやかになってきました。


彼のまじめで頑張り屋の性格が、最近になって芽吹いて、つぼみも実り始めたという感じです。

学習状況も小学生のころには「やや遅れ気味」だったのが、今では「普通」もしくは「割とできる」と思われるくらいになりました。

メソメソする彼も随分とみていない気がします。


本人に確認してみると、「学校で大変に思うことがないわけじゃないけど、なんか頑張れるようになった」とのこと。

「学習自体もさほど苦にならないようになってきた」も。

保護者に確認しても「最近は随分たくましくなりました」とのこと。

学習の困り感もなくなり、生活面での困り感もなくなってきて…うれしい限りです。


こうなると「ぐるんぱじゃなくても良くね?」と僕はなります♪

もちろん、僕との関係性もあって「安心する」とか「何かの時に相談できる」と思ってくれていて、通い続けたいという要望があれば伴走し続けますが、ぐるんぱはあくまで「学習サポート」をする場所で、「学力を上げる」場所ではないのです。


近隣の学習塾の情報くらいは幾分か持ってもいますから、その子に合いそうな塾の提案もできます。

あるいは、学習塾に通わなくたっていいのです。

自分で自宅でやることも決して悪くはありません。

特に彼のようにまじめなタイプであれば。


自分のペースで学習を進め、周囲と相談しながら進路を検討してくことでも十分でしょう。


今日一緒に学習した彼は、いよいよそういうことを考え始めていいころ合いだと思います。


彼がどんな選択をしても応援し続けるということだけは惜しみなく伝えたので、きっとベターな選択をすることでしょう。


こんな風に囲うのではなく、外への扉、道を用意、意識して関わることを、ぐるんぱは大切にしたいです。

2024年1月22日月曜日

道具の「使い方」を具体的に伝えて、困り感を解消する

学習サポートで関わっている中学生男子。

彼の課題は「続けられない」だそうです。

学習サポート開始前に話を聞いたときに本人も保護者も「続けられない」ということを言っていました。


学習サポートを始めて間もなく6か月。

「続いて」います。


忘れてて遅刻してきてしまったことはありましたが、連絡したら「すぐに行きます」と言って、遅れながらも来ます。

多分、特別な理由がなくて休んだことは一度もないはずです。


保護者が仕事をしているので自分でスケジュール管理をしなくてはいけないので、忘れることがあるのは理解が出来ます。

「遅れたけど来れた」のですが、本人としては「時間通りにこれなかった」という認識のようです。

僕がそこをどんなにフォローしても、本人は肩を落とします。


そこで、スマホのアラームの繰り返し機能で「毎週」という設定して登録をしました。

出発すべき時間になったら鳴る。

これで忘れなくなりますよね。

本人は目からうろこといった感じで、喜んで帰りました。

そうは言っても煩わしくて解除してしまうこともあるかもしれません。


ですが、この取り組みを実装して2か月。

一度もこちらから連絡を入れることなく、時間通りに到着します。

本人としても負担になっていないようです。


同様に、家庭学習の習慣も作りたいけど「続かない」ということを本人が言い出したので、平日の本人が決めた時間にアラームが毎日なるように設定をしました。

そして、量自体は15分~20分で終わるような量にして、平日は毎日自学をするということにチャレンジしてきました。

出かけた折にアラームを解除してしまったことがあって、その週は毎日が実現しませんでしたが、1週間に一度顔を合わせて確認することで、アラームを再設定できるので、再会できています。

そうして「続けられている」ということを毎週確認しています。



今、子どもたちの手元にあるツールもかなり充実しています。

スマホなんて万能です。

でも、実際持ち始めるとおもちゃの延長になりがちです。

ゲーム、動画、ラインで友達とおしゃべりやチャット。

そこへ「ちょっと大人な使い方」として提案すると、背伸びしたがりの子たちは、しっかり乗っかってきます。


「買い与えたはいいが、遊んでばかり」という保護者の声もありますが、案外使い方を具体的に教えていません。

そこを代わりに請け負って、こんな使い方もするといいかもよ!という提案と使い方の確認までします。

おまけとして「こういう使い方もすると『遊んでばっかり』っていう親の文句を封じれるはず」ということまで伝えると、「マジでうざくなくなった」という報告が来ることまでありますw

2024年1月20日土曜日

リアルでもネットでも、つながっているからこそ届く

 今、ぐるんぱの会員さんは、宗像市内はもちろんですが、お隣の福津市、遠賀郡岡垣町からも来ている方が複数います。

他にも古賀市、遠賀郡水巻町、古賀市、糟屋郡新宮町、糟屋郡篠栗町、と案外広い地域から通ってきてもらっている方たちがいます。

過去の会員さんの話で言うと、福岡市東区、北九州市八幡西区、糟屋郡志免町という例もありました。

ありがたい限りです。


この遠方具合を大きく更新する可能性が出てきましたw


なんと佐賀県鳥栖市からのお尋ねです。

プールの入会希望です。

色々調べてきたけどなかなか見つからず、いろんな人に相談もしてきたみたいです。

その末、今ぐるんぱを利用している保護者から情報をもらって問い合わせ、ということらしいです。

すごいつながりです。


つながっているからこそ届く、という感じです。


人とのつながり(リアルでもネットでも)があってこそです。

遠方なので継続性を考えたときに負担にならないか?ということが気にはなりますが、来週体験を受け入れます。


つながりを持って孤立させない、こういう心持ちでまずは受け入れて、接点を持つことからしていきたいと思っています。

国語って後回しにされがちかも…

 学習サポートをしていると、最初の依頼としては小学生は算数、中学生は数学と英語が圧倒的に多いんです。

でも、直に国語の時間を一定量取り入れる子が多いです。

文章を読んだり、漢字の書き取りをしたり…


なぜなら、学習自体はどの強化も日本語で進めていくからです。


国語的な力が弱いとどうしても「説明されていることへの理解が追い付かない」こともでてきますし、漢字が読めないとテキストが読めない」という問題が生じるからです。


逆に例えば算数とか数学のセンス?みたいなものが良い気はするのに、楽手が遅れちゃう子は、国語的な力をサポートすると、ある時急に「化ける」ことがあります。


英語でさえ、授業中は文法の説明でも日本語で行われますから。


国語ってアプローチが難しいかもしれません。

難しい話を読んだりする必要はありません。

その代わり「あいまいになっていないかを確認」することは大切です。

指示語が何を指すのか、その熟語の意味を明確にして確認しながら読み進める習慣が必要です。

なんなら算数や英語、数学の教科書で出てきた日本語を確かにとらえられているか確認しながら読み進めるだけでも構わないケースもあります。


とにかく日本語、国語、大切です!

2024年1月19日金曜日

美容室デビューのお手伝い

この前の日曜日。

未就学児の男の子の美容室デビューのお手伝いをしてきました。

普段はプールで関わっている子で、これまで自宅でお母さんがカットしていたとのことでした。
嫌がることが多く、これから先大変になってくることも想定されるので、早めに自宅から移行したい、というお話の中から今回のことにつながりました。

結果としては、恐らく成功だったのだと思います。

まだまだ散髪することへの理解とか、じっとしていることへの困難さがありますし、今回は僕が抱っこしながらカットという時間が長かったので、これが徐々に美容台に座れるようになってくればいいかな、と思うところです。
でも座れなくても「カットが出来た」というところは大成功でしょう。

美容師さんの協力やお母さんの葛藤、本人の頑張り…

いろんなものが寄せられた良い時間だったと思っています。

もう数回立ち合いながら、いずれは家族だけで行って散髪できるようになる道筋を探していきたいと思います。

2024年1月17日水曜日

グローバル化≠英語化

 英語が喋れるとかっこいいと思います。

僕はそれが全くに近いくらいできませんw

学習サポートをしていることもあり、中学英語の文章を読んだりするくらいはこの年でもなんとかできま。

それでも、教科学習の域をやはり出ません。


国際化、一時期はやはりアメリカに寄せる、という風潮がありましたし、日本はそういう節がまだまだあります。

じゃあ、アメリカで言うところのグローバル化というと、どうなるか?


他国を知るということになるわけです。

「他国」には当然日本も含まれるのです。


多様性とか個の尊重とか、そういうものも合わさって国際化もまた進むべきというか、ベクトルは何となく向かっているようにも感じます。


自国の文化や風土を大切にしながら、で良い。


支援ってどことなく異文化交流と似ている節があると思っている僕は、そんな風に思ったりもします。

2024年1月16日火曜日

本当はみんな気になっていて思いを伝えたい

新年、ぐるんぱの活動も始めて2週間程度になります。

まだ今日がレッスン初めの子もいて、年末年始のお話をして導入する子もいたりするわけです。

今日がレッスン初めだった子が地震について語り始めました。

知的障がいも持っている子で、普段はひたすらに自分の一日の過ごし方を、話しまくるタイプの子です。
周囲の様子というよりも自分のことの発信が多い感じになります。

そういうタイプの子が「お正月は地震がありましたねぇ」と話し始めて、少し驚いたのですが、「そうだね、どんな風に思った?」と尋ねてみました。

普段なら話題が変わって、全然違う返答をしかねない子です。
ですが今日は「怖かった」と。
ハッキリ答えてくれました。

続けて「どう怖かった?」と尋ねてみました。

「家がいっぱい壊れてて怖かった」と。

こんなに質問に的確に答えることが少ないので本当に驚きましたが、それだけ外への関心が芽生えてきている事と共に、自分自身の想いを表現できるようになってきているのだと正直感心しました。

本当に現地では今もなお、大変な思いをしている方が大勢います。
連日報道もされていて、みんな気になっているんですよね。

今書いた子がそうやって語り始めたので、次のレッスンの子には、こちらから「自身のこと知ってるよね?どう思う?」と尋ねてみました。

すると、「大変だなと思った。寒いのに避難生活というのは辛いと思う」と答えてくれました。
そして、そのまま「自分が被災したら」とか「オレは好き嫌い多いけん、避難したときに食べれなかったらどうしようとか考える」とかそんな話をし始めました。

それから最後は「『大変だよね、毎日大切にしましょう』という話はいろいろされたけど、こうやって『どう思う?』って聞かれることは少ない」とも聞かせてくれました。

まぁ、環境によるでしょうが、本当は、大人が色々と語り合ったりするように、子どもたちも社会で起きていることについて関心はあるし、それを誰かに受け止めて欲しいとも思っているんだと思います。

ちょっと自分自身の関わりも反省がありました。
子どもたちの想いを聞き出すことを疎かにしていたな、と。


子どもたちを「癒す」みたいなことは僕は苦手かもしれません。
でも、想いを抱え込ませないという事くらいはできる距離にいるとも思っています。
子どもたちとのやりとり、会話に必要以上にタブーみたいなものを生み出さないということは、ぐるんぱとしてはやっていきたいです。

2024年1月11日木曜日

学習状況を見るというのは…

少し前に学習サポートに来る子どもたちの筆箱が小さい、ペンも短いという話をしたと思います。

昨日学習に来た中学2年生男子は、気になるほどの大きさではありませんが、中身は以下の通りでした。

シャープペンシル2本
替え芯1ケース
消しゴム1個
3色ボールペン1本
定規

決して悪くはないですが、「もしも」の時に弱い中身です。

中学生くらいだと当たり前ですが、使っているシャープペンシルも比較的安価で、一緒に過ごしている間にもしょっちゅう芯詰まりを起こしてしまいます。

3年生目前、少しずつ入試や進路のことを意識し始めています。

そんな彼が、昨日も一緒に学習している間に芯が詰まって困っていました。

そこで「シャープペンシルだけでなく、鉛筆も数本入れておくと安心感につながって、落ち着いて試験とか受けられるようになるかもよ」とアドバイスをしました。


本人は「これまでも学校の試験で芯が折れたり詰まったりして困ったことがあった。それは良いかも」と目を輝かせました。

一緒にいるときに学習状況を見る。
学習サポートの基本ですが、「学習状況」が「内容理解」だけではないという事だと思います。
不安、葛藤、悩みを抱えながら学習をしている子どもたち。
彼らのそういった重荷を少しでも軽くするということを広い視野で考えていきたいものです

2024年1月8日月曜日

「インクルささぐり」のことも

 インクルささぐりの現場も預かっているので、そちらのことも。

インクルささぐりのFacebookに投稿したものを再掲します。



明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
1月4日よりインクルささぐりもお仕事を始めております。
今年も頂いたお仕事に、誠意と真心を持って取り組ませていただこうと思います。
インクルささぐりはPC業務を得意とする事業所です。
データの入力や整理、それに加えて分析まで行えますので、業務改善をお考えの企業様、個人事業主さまはご相談ください。
また、「人を雇うほどでは…」みたいなお仕事の受託もお任せください。
事業所運営としては、利用者様の自立支援に真面目に向き合う事業所として、受託業務を唯々こなす日々にするのではなく、様々な取り組みをして参りたいと思っています。
おとなのSST
マナーアップ講座
レクレーション
などで、「継続」できる心身の土壌を耕す現場にしていきたいと思います。
更に地域交流として
地域向け講座
を引き続き定期開催していきたいと思います。
就労支援として直接的に利用者様の利益につながるかという問題とは別の軸かもしれませんが、事業所内を「小さな社会」としていくために必要なことと感じています。
いろんな軸で物事を見つめ、地域貢献、社会貢献できる事業所としてレベルアップしていけるように、スタッフ、利用者様とともに歩んで参ります。
お気軽にお問い合わせくださいませ。

「したい」に従って動く1年に。

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

ぐるんぱも立ち上げから丸8年、9年目突入となりました。

思い描いていたように言っている部分、言っていない部分…いろいろあります。
今年は、この「思い通りに言っていない部分」の強化のために動く一年にしようと思っています。

この1年、プラプラと暇をしていたわけではありませんでしたが、「しなくてはいけない」という優先順位で物事を推し進めてきた感じがあります。
「したいこと」の優先順位に従って働いてきた僕としては、珍しい1年でした。

再び今年は「したいこと」に従って動いていきたいと思います。

仕事の仕方も、時間の使い方も。


人とも会いたいし、学びもしたいし、もちろん働きたいし。

もともと落ち着きなく何かを常にしている人間なので、いろんなお誘いもお待ちしています!