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2024年3月14日木曜日

ぐるんぱの仕事をしてきて本当に良かったと思える瞬間

 昨日、ぐるんぱを4年間利用してくれていた中学生が、ぐるんぱを卒業していきました^^

来年度いよいよ中学3年生。

出会った頃はちょっとしたことでメソメソしていた彼も中学に入り、卓球部に所属して、少しずつたくましさともいえるものを身に着けてきました。

性格はとても真面目で、まっすぐ、そして何より本当にやさしい。


小学校時代は特別支援学級に在籍していて、中学からは、籍は特別支援学級に置き、通常級で学習をする機会を徐々に増やすことに向けてに取り組んできました。

1年かけて確かめて、2年生からは通常級に籍を移して頑張ってきました。

小学校時代、学習状況はやや遅れていましたが、中学入学後は持ち前の真面目さと頑張りで、学習の進捗については1年でほぼ取り戻し、2年生になったときには、成績が学年順位としても上がり始めたほどです。


ずっと、授業のように学習内容を説明する時期があったのですが、去年の10月くらいだから、中2に進級して半年くらいということですかね?
そのころには、ぐるんぱの学習でもテキストを渡して、解いたら自分で採点までする。
解説を見て分からないところを一緒に確認する。

そういうやり方に移行してきました。

十分自分一人で学習する力もついてきました。

そこで、年末に保護者の方にも本人にも

「学習の困り感って最近減っているんじゃないですか?」

「もちろん、ここがあって安心するって思っていただいているのであれば、続けてもいいけれど、もし高校進学に向けて選択肢をもっと広げたい、受験に向けてもっとがっつり勉強したいというのであれば、学習塾に切り替えるのもアリだと思います。」

「そこまでなくても、自分で学習も出来ているようだし、自宅学習という道もあるかもしれません。中学生活残り1年となるので、ぐるんぱ以外の道も考え始めてもいい時期かもしれません」

とお伝えしました。

数週間後、彼の持ってきた答えは「3月でぐるんぱを卒業しようと思います」でした。

「そして、残り数か月部活を全力でやっていく」

「部活に打ち込んでも余裕がありそうだったら新学期から学習塾も考える」

「やっぱり今は部活だけと思ったら引退するころまでに塾、という風にしようと思う」

と言い添えてくれました。


そうか、と僕もうれしく受け止めました。


そして、昨日がぐるんぱでの最後の学習。

時々テキストから目を上げ、こちらを見てニコリとして、「あぁ、やっぱりちょっと寂しいな」と漏らしたりもしますが、「でも頑張ろっと」とまたテキストに目を戻す。

こういう1時間でした。

最後の5分くらいを使って、出会ってから長かったね~、とおしゃべりをして過ごしました。

ぐるんぱに来たくない、辞めたいって思った時期ってぶっちゃけあった?と意地悪な質問もしてみましたw

でも「勉強難しくていやだと思った時期はあったけど、ぐるんぱは安心してこれた」と少し大人びた答えが返ってきて、ここでも彼の成長を感じました。


最後、お母さんがお迎えに来てお互いに「本当に長い間ありがとうございました」とあいさつを交わしたら、お母さんが涙ぐむものだからこっちまで涙腺が緩んで…


本当にいい出会いでした。


それから、一昨年くらいから「途中退会」というより「ステップアップ」「卒業」という形に近い子たちには、僕の名刺を彼らに渡しています。

「何かあればいつでも事務所に寄りな」

「困ったとき、家族にもなかなか相談しづらいことがあったら連絡して」

と。

みんな嬉しそうに受け取ってくれるのがまたたまらないんです。


頑張れ!

はい!

でハイタッチしてお別れでした。


こういう瞬間、ぐるんぱをやってきて本当に良かったと思えるんです。


がんばれ!

いつも応援してるぞ!

2024年3月12日火曜日

あくまで「学習を通して」

学習サポートをマンツーマンで行ってきています。

そうすると嫌でも目の前の子どもたちの学習の取り組み状況が見えてきます。

スラスラ解けているときも、そうでないときも。


スラスラ解けないときも直ぐに助け舟は出しません。
時間がかかっているだけかもしれないから。

でも、不器用さんでSOSのサインがなかなか出せない子もいます。

そういう子はまず「分からないときには助けを求めて良い」ということを知ってもらうことがスタートだったりします。

上手に助けを求められる。

これも自立への一歩だと思うのです。

そして、一度助けを求めることを覚えると様々な場面でそれが可能になります。

学習サポートもやはり塾とは違う、ぐるんぱの良さを出していきたいと思っています。
「学習を通して」という具合に、あくまで手段で勉強できるようになることが第一ではないのがぐるんぱの学習サポートです。

2024年3月11日月曜日

姿勢と学習

ぐるんぱの学習サポートに通ってきている子どもたちのほとんどが、学習について苦手意識を持っています。

そして、多くの子が背中を丸めて机に向かいます。
(中には、多動的でゆらゆらしている子もいますが…)

卵が先か鶏が先か、みたいなはなしですが、学習が苦手で自信のなさや面倒くささが背中を丸めさせるのか、そもそも座位が不安定だから学習に影響を及ぼしているのか…どちらが先かは分かりません。

でも、そのくらいに姿勢の良くない子が多いのは一つの事実です。


筆記面と目の距離が近く、視野が狭くなっている。
背中が丸まって、呼吸が浅くなっている。
そもそも体力問題で丸まってしまっているとするなら、集中力なんて持つわけもない。

ぱっと考え付くだけでも数個は仮説が立てられそうです。


「姿勢よく座りなさい」なんていうつもりは全然ありませんが、「かもしれない」ということを含めて「出来そうならチャレンジしてみよう」という提案はしていきます。


導入は楽な姿勢で嫌悪感を抱かせないという時期だと思うから、ある程度許容します。
次第に「こういうことも意識してみよう」という声掛けや手立てで、学習の苦手さの原因では?というものを一つずつつぶしていくようにすることが多いです。
姿勢もここに含まれます。

実際、背筋を伸ばして椅子に座る方が疲れにくいですし、視野も広がるし、杯も広がって呼吸も改善されます。

これが身についてくると、途端に番所がうまくいくということだってあります。

何も上手に学習内容を説明するだけが学習サポートではないんです。
学習、学びを得ていくための土台づくりがぐるんぱの学習サポートの目的ですから。

2024年3月10日日曜日

大切に思ってもらえるような場を作る

 今月から新しいスタッフを仲間に迎え、土曜日の午前中は彼女に学習サポートを任せるようにしようと準備を着々と進めてきています。


今日も、申し送りを済ませた、これまで僕と学習してきていた中学生男子と彼女の学習を見守っていました。

上手にコミュニケーションをやりながら、彼女自身の支援観、教育観、子ども観を示しながら、展開してくれていました。

もちろんぐるんぱの方針から外れることもなく。

安心して、見守ることができます。


頼もしい仲間が少しずつ、本当に少しずつだけど増えてくるのはうれしいこと。


ぐるんぱを大切に思ってくれる仲間をこれからも少しずつ増やしていきたいと思います。


そのために、まずは「ぐるんぱを大切にしたい」と思ってもらえるような、僕自身の振る舞いとぐるんぱの体制を考え続けていきたいと思います。

2024年3月8日金曜日

歯を食いしばる、という体験

 いつの時代の人間だよ!


と突っ込まれそうなタイトルをつけてみました。

…が、みなさんはそういう体験をしてきたことがあるのではないでしょうか?


嫌なこと、嫌がらせ、いじめのような陰湿なものに「歯を食いしばって堪える」必要は無いと思っています。

そんなものに付き合わずに逃げることもとっても大切。


今日ここで書きたいのはそういう話ではありません。

好きなことについてです。

どんなに好きなことでも、深めていこうとすると壁にぶつかって「伸び悩む」時期が来ることがあります。

そんなときに「あ、もういいや」とあっという間に放棄をするのではなく、「好きならもうちょっと頑張ってみようよ」という話です。

この「伸び悩み」の時期は正直きついことも多いです。

そして、壁にぶつかって放棄するのであれば、好きの度合いも「そのくらい」なのだとも思うのです。

直ぐにできなくても「チックショー」と思いを抱えながら「どうしたらできるかな?」という試行錯誤も楽しんで「好き」の中には含んでほしいと思ったりします。

もちろん止めてもいいですが、それを繰り返していても本当に好きなものを続けていくことって難しいし。

1人で続けることが難しければ「がんばれ~」と背中に手を添えて見守ってもらいながらでもいいと思うのです。

好きなことで「歯を食いしばって頑張る」、個人的には素敵な体験だと思うのですが、「特別支援」にどっぷりだと、ちょっと辛そうだと「無理しなくていいよ」とする風潮がありますが、それがつらいのか、「上達したい」ともがいていたりする姿なのかという見極めをしていくこともとっても大切だと思いませんか?


歯を食いしばるということも、物によっては素敵な体験となるのです。

子どもたちの素敵な体験を奪うようなことがあってはいけないと思うのです。

2024年3月6日水曜日

他の地域での展開を検討しています

ぐるんぱの開業は2016年の1月です。
丸8年経ち、9年目のシーズン中です。

「ものすごい勢い」ということも決してありませんが、おかげさまで少しずつぐるんぱのことを知ってくださる方も増えてきて、卒業する人数+αくらいで毎年、少しずつ会員も増えてきています。

「学習支援」「学習サポート」を謳う放課後等デイサービスも増えていますが、福祉サービス外のぐるんぱを月謝を払いながらでも選んでくださる方が一定数いらっしゃいます。

プール活動については、やはり提供できる環境や人間が不足しているのでしょう。
また年齢制限を特に設けてないこともあり、いろんなお尋ねがありますし、遠方からの利用もあります。
先月から、なんと佐賀県鳥栖市から通ってくる会員さんも出てきました。

こんな風に必要としてもらえるのは本当にありがたいです。


そして知ってくれた人たちからは「この地域でもしてほしい」という声も頂くことがあります。

宗像を拠点にしてきたぐるんぱですが、少しずつ他の地域でも展開を考えていきたいと思い始めています。
その展開の仕方が、ぐるんぱの教室を設置するのか、ルールを明確に決めて放課後等デイサービスなどの既存の組織へノウハウを渡していくのが良いのか…

今まさに模索中です。
いかんせん、僕の身体は一つしかありませんから、他の地域で宗像と同じように僕が中心というのは土台無理な話なので、体制をどう布いていくのかはとても大切です。


プールにしても学習サポートにしても、やってみたい!と方や事業所がありましたらご相談ください!

毎日の中の小さな感動に気づきたい

 日常生活、社会生活を送っていると驚くことってたくさんありますよね?

「えっ!?」「まさか!?」
みたいな感じですよね。

驚くような事象自体を減らすこと、無くすことは自分の意志では難しいところがあるかと思います。
でも、驚くような場面で、心を必要以上に揺さぶられたくはないと思う方は多いはずです。
驚くことになれる、というと変な表現ですが、訓練のようなものは可能だと思うのです。
(避難訓練などはその最たるものですよね)

ただ、日常的な驚きになれるためにわざわざ負荷をかけるというのは、これまた変な話になってしまいます。
そこで、同じ驚きでもよい驚きを重ねるという方法もありだと、個人的には考えています。

「お!あの花きれいだな」「これおいしい!」「やった!上手にできた」

こういう小さな感動を積み重ねて自分自身の心の動きに敏感になるということが、いざという時に自分の心の揺れに対してもいち早い気付きをもたらすとも思います。
客観的に見つめて眺めて、やり過ごすことがしやすくなるかもしれません。

小さな感動は、日常的にたくさんあるはずです。
それらに気づけるような丁寧な日常を送っていきたいものですね。