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2018年9月5日水曜日

何が“ちゃんと”なのか

放課後等デイサービスえるそるむなかたへの学習サポートに伺っている際の出来事。

小学校低学年のS君
今日は、他の子どもたちの帰りが遅く一人早くえるそるへ到着。
それに対して、部屋には大人が僕を含めて3人。

S君は、自分中心に流れる時間を満喫したくなったようで、宿題をテーブルの上に出してみたものの、なんだか宿題に取り掛かるのが、もったいなく感じた様子^^;

大人を独り占め♪

こんなところでしょうかね?

3人の大人に順に甘えていました^^

僕の膝の上に座ってきたり、他の先生に抱き着いてみたり、ちょっといたずらをしてみようとしたり…とってもかわいい時間を過ごしていました。

一向に宿題に向かう気配もありませんでした。


学習サポートとして行っている僕がこんなことを言うと怒られてしまいそうですが^^;
正直、一緒にいる時間に宿題をするとかしないとかいう結果を僕は求めていません。

宿題をしてほしい、という思いを持っていたら「せっかく先生がいるのに」とか「せっかく他の子もいなくて静かなのに」と思ってしまうかもしれません。

でも、この子にとって今日の時間は「せっかく僕と先生たちだけなのに、勉強するなんてもったいない」という心持だったのかもしれません。

途中で「宿題せんとー?」とか「宿題先生が代わりにしちゃおうかな?」とか、ちょっとしたイジワルを言ってみても、「やめてー、僕がするから」みたいな返答を見せるのですが、やっぱり手を付けないんですよね。
(僕の方でもこの時には、宿題に向かわせるつもりがさらさら無いから、僕もグダーっとした姿勢を見せながらニヤニヤしながら問うので、スイッチが入るはずもありません)

なので一緒に、僕も他の先生も、「この時」を楽しむことに専念して、彼がアレコレとコミュニケーションのボールを投げてくるのを受けて、投げ返してを楽しんでいました。

実に1時間。

他の子どもたちが帰ってくるまで、キャッキャと、はしゃいでいました。

それで多分、満たされたのでしょうね。
他の子どもたちが帰ってきて、周囲がワサワサなり始めたころに、こちらが何も言わずとも宿題に取り掛かり始めました。


“きちんと”とか“ちゃんと”とかって、案外(と言うほどでもないですが)大人目線の言葉だと思うのです。
いえ、大人目線で使ってしまうことが多いという方が正確かもしれません。

今日のS君を見ると、一人の時間に宿題をしたわけではないですし、到着してから宿題を終えるまでに1時間半近くかかっています。

それでも、彼が自分で時間の使い方を選択して過ごせたのは、とっても素敵なことだと思うのです。
これこそ“ちゃんと”ではないか?と僕は思います。

押し付けられるのではなく、自分で。


「大人目線で必要」だと思うものを獲得するためにアプローチすることも、中にはあるかもしれません。
でも、基本的には子どもたちは、子どもたち自身で「自分に必要」なものは、選んでいっているように思います。

もしかしたら、その時の「大人目線」とは違うものかもしれませんが。
それでも確実に、子どもたちの表情や身振り手振り、言葉の端々には、間違いなく「自分に必要なんだ」というサインが含まれていると思います。
それを汲み取って寄り添うのが、大人の役割ではないかな?
と思いました。

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