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2018年9月3日月曜日

姿勢について

小学校高学年のHくん。

彼の学習の様子を見ているとあることに気が付きました。

「計算をしているときと、漢字の書き取りをしているときとで姿勢が違う」

ということが起こっています。

計算の時は、いわゆる“良い姿勢”に近いです。
背筋が伸びて(実際には彼の体質もあり、少し丸まるのですが)、ノートと目の間の距離がある程度あります。

漢字の書き取りの際には、もう目とノートがくっつくのではないか?と思うほどに近づけて取り組んでいます。

じゃあ彼自身は、どちらを得意としているか(自覚として)?と言えば、断然漢字なのです。
見方によっては“姿勢が悪い”と捉えられてしまいかねないし、怠そうに取り組んでいるようにも見られかねないのですが、漢字の方が彼は“得意”だと感じているし、“好き”なのだそうです。

ここからは僕の解釈なのですが、苦手な算数の時に目線がノートから離れるのは、「嫌だな」「難しいな」「大変だな」が無意識に身体に反応として出ているのでは?と思うのです。

反対に漢字の時に目線が近づくのは、“のめり込む”みたいな心持ちなのではないかな?と思えるのです。

その結果として、計算をしてるときに目が離れる分、視界にはノート全体が飛び込んできます。
その情報量が多過ぎて計算ミスや単純な写し間違いが起こり、「やっぱり苦手だ」という悪循環を生んでいるように見えます。

漢字の時には、注目すべき箇所に目が近づき、ミスが起こり難くスムーズに取り組めるということが起こっているように見えます。

そこで一緒に学習をする際に心掛けていきたいと思っているのは以下のことです。

・“姿勢”は、彼のサインである。
目線が近づいているときには、集中して取り組めているときだし、反対に目線が離れているときには、「大変さ」や「難しさ」を感じているとき。
それに応じて声掛けやその他のサポートの頻度や方法を選んでいく。

・集中している=良いと思い込まない。
集中“し過ぎ”に気を付けることは必要だと思うので、様子を見ながら、ある程度の時間や量を終えたら声をかける。
これは“中断”させるほどでなくても良いと思っている。
ちょっとだけ、本当にちょっとだけ…集中して作り上げた彼の世界に、「外の世界もあるよ~、忘れないでね~」ということを伝えるくらいのイメージ。
彼が手を止めずに「うん」くらいの相槌で済む声かけなど。

こういうことを僕は心掛けていきたいと思っています。

それから、もし、この“姿勢”を活かしていくとするなら、身体からアプローチをしていくのなら、「苦手だ」と感じているものに取り組む際に、「もっと目を近づけてごらん」という手は、あるいは有効かもしれない、とも思うのです。
(ただ、このやり方をするには、もう少し観察が必要だと思っています)

彼との学習も週に1時間だし、まだ数ヵ月の付き合いだから、彼の学習時間の総量にしたら、僕が見ている姿は一部でしかありません。
なのでデータと呼べるほどの蓄積があるわけではないですが、当面は、傾向や可能性として捉えることは出来るかな?と思っています。
ここから次のステップというか、展開を考えていくための糸を手繰っていくことになりそうです。

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