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2019年4月11日木曜日

「学校面倒くさい」の言葉の裏にあるドキドキ

特別支援学校の高等部2年生になったOさん。

新学期が始まって最初のプール。
ただ、今日はどこかトゲトゲ。

送迎を含めて請け負っているのですが、車に乗る直前に何やら呟いていました。

永田「ん?どうした?」と尋ねたところ、
Oさん「面倒くさいって言いよぉやん!」と。

(なんだ?そういえば、さっきも別の職員さんにトゲトゲと当たっていたな…)
今日は放課後等デイサービスを利用しており、そこから直接僕の車でプールに向かうことになっていました。

永田「何が面倒くさいと?」
Oさん「学校!!」
永田「そうなんだぁ。そうだよね。でもそんなに怒りながら言わんでも良いやん?学校が面倒くさいと感じるのは、僕のせいでもないし、○○先生(方デイの先生)のせいでもないやろ?」
Oさん「…はぁい」

彼女自身思うところがあったようで、ちょっぴりシュンとしてしまいました^^;

そして、車を発進させて少しお喋り。
(さて、とプールまでに解れるかな?)
永田「学校が面倒くさいんだね。学校の何が面倒くさいの?」
Oさん「勉強。作業実習とか。」
永田「ふーん、今年は作業実習で何すると?決まってる?」
O「まだ分からん。でもね、1年生の時は難しいことがあったと」
永田「そうかぁ、例えば?」
Oさん「何グラムとか計るの。たまに間違えてしまうと」
彼女は昨年度食品加工で、軽量をする場面が多かったようです。
永田「ふむ…間違えるとどうなると?先生とかに怒られると?まぁ、もしかしたら料理だったら味が変わることがあるかもしれんけどさ」
Oさん「ううん。怒られんよ。やり直すのが面倒くさいと。それに恥ずかしいと」
(なるほど。恥ずかしい、か。これだな)
永田「大丈夫よ、間違えながらいろんなことを覚えていくんやけん。僕もいっぱい失敗しながらきたし、今でもしょっちゅう失敗してるよ♪」
Oさん「そうなん?どんな失敗したと?」
永田「そうだねぇ(解すならココだな)…最近で言うとね…プールじゃない日に、お迎えに行ってしまって『え?今日じゃないよ』って言われて気づいたしね。」
Oさん「ふふふ、そうなん?(笑)」
永田「そうよ。他にもね、電話を掛けたいところとは別のところに掛けてしまって、あれれ?ってなったりもしたよ。もう、そんなんばっかり(笑)がっはっは。でもなんとかなっとるわぁ」
Oさん「そうかぁ」

そう言って、しばらく考えているようでした。

次に口を開いた時には、新年度のクラスのことや「JKらしい恋バナ」を聞かせてくれたりしました。

「面倒くさい」と言っていましたが、自信が持てないのかもしれませんね。
(今年も上手に過ごせるかな?)的な不安があるのかもしれません。
少なくとも僕にはそう聞こえました。

ちょっとは解れたかな?

まぁ、他にも、今日彼女と過ごす中で聞こえた彼女の言葉を拾っていくと、楽しみだけど、今年度もどんな一年になるのか見通しがまだ持てない不安があるようでした。
こちらは少しずつ時間をかけて、一緒に考えていきたいところ。
もちろん、ご家族でもいろんなお話を重ねていくのでしょうが、僕には僕の役回りがあると思うので、僕向けの発信には丁寧に向き合っていきたいものです。

プールの様子で言うと、彼女は最近、目覚ましい勢いで上達をしています。
気が付けばクロールでも25メートル足を着かずに泳げる日が出てきました。
泳ぐスピードも上がってきて、今日はこれまでで一番たくさん泳ぎました。

終わった後には、「プール上手になってきた感じがする」と本人も呟いてくれて、僕も嬉しくなりました。
それから「プールの着替え、○○さん(更衣のサポートに入ってくれている学生さんの名前)で良かった。優しいし、面白いけん」とも。

週に一度のプールの時間が彼女にとって、息抜きであったり、発散であったり、運動不足解消の場であったり、「出来る」を体感できる場であったり…そういう有意義なものであり続ける様、一緒に楽しみながら過ごしていきたいと思います。

本当に、新年度。
大人にとってもだけど、子どもたちにとっては、とってもフワフワソワソワしがちな時期なんですね。
ぐるんぱくらいは、変わらない場であり続けたいもの。

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