小学校の遠足。
「お菓子は300円分まで」みたいな金額設定があることも多いと思います。
そうすると多くの子どもたちは、安い駄菓子をどれだけ買っていけるか、に頭を悩ませて、当日には友達と交換したり、分け合ったりすることを楽しみにしているように思います。
「俺は、コレとコレ持ってきた」
「いいなぁ」
「俺はこんなの!」
「いいなぁ!分けて!」
…。
こんな感じで。
そんな中、賑わいに混ざらずに和菓子を小さく、少しずつ大事そうに食べている男の子がいました。
彼は小さな和菓子を半分食べたらリュックに入れました。
お友達がいないのかな?と思いましたが、和菓子をリュックに入れたら友達と遊んでいました。
とても楽しそうに。
とても楽しそうではあるけれど、どうも輪の中に入ることを「頑張っている」ようにも見えます。
実は彼、別の県の別の学校から転入してきたばかり。
方言の違いも気にしているようでしたし、友達と仲良くなりたいけれど、歓迎遠足の時期にはまだ、お菓子を分け合えるほどの気心知れた友達がいなかったようです。
それで、和菓子を持ってきて、「頑張って」参加している遠足の合間に彼なりの「休憩」をしていたのかもしれません。
2年目の遠足。
彼は和菓子と駄菓子をミックスで持ってきていました。
きっと、和菓子は本当に好きなんです。
それと友達とも打ち解けられたから、「友達と楽しむ」ためのツールとしての駄菓子だったのでしょう。
久々に夢に見て「彼」のことを思い出した。
「彼」は、今もやはり和菓子が好きで、人も好きで、随分とバランスを取るのが上手になり、「彼」らしく生きています。
そう。
「彼」とは小学生の頃の僕のこと。
居眠りをしていたら、小学生の頃の歓迎遠足の場面を夢に見ました。
かなり鮮明な夢でした。
あの当時のことを眺めるようなアングルでの夢でした。
こういう仕事をして、当時の「彼」を見てみると、なんであのような様子だったのか、僕なりに分析出来るから面白いです。
昔も今も決して器用ではないけれど、昔の「彼」も今の自分のことも好きだと言えるから、それは幸せなことかもしれないです。
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