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2017年5月26日金曜日

遠足に和菓子を持っていっていた男の子の話

小学校の遠足。

「お菓子は300円分まで」みたいな金額設定があることも多いと思います。

そうすると多くの子どもたちは、安い駄菓子をどれだけ買っていけるか、に頭を悩ませて、当日には友達と交換したり、分け合ったりすることを楽しみにしているように思います。

「俺は、コレとコレ持ってきた」
「いいなぁ」
「俺はこんなの!」
「いいなぁ!分けて!」
…。

こんな感じで。

そんな中、賑わいに混ざらずに和菓子を小さく、少しずつ大事そうに食べている男の子がいました。
彼は小さな和菓子を半分食べたらリュックに入れました。

お友達がいないのかな?と思いましたが、和菓子をリュックに入れたら友達と遊んでいました。

とても楽しそうに。

とても楽しそうではあるけれど、どうも輪の中に入ることを「頑張っている」ようにも見えます。

実は彼、別の県の別の学校から転入してきたばかり。

方言の違いも気にしているようでしたし、友達と仲良くなりたいけれど、歓迎遠足の時期にはまだ、お菓子を分け合えるほどの気心知れた友達がいなかったようです。

それで、和菓子を持ってきて、「頑張って」参加している遠足の合間に彼なりの「休憩」をしていたのかもしれません。

2年目の遠足。
彼は和菓子と駄菓子をミックスで持ってきていました。

きっと、和菓子は本当に好きなんです。
それと友達とも打ち解けられたから、「友達と楽しむ」ためのツールとしての駄菓子だったのでしょう。

久々に夢に見て「彼」のことを思い出した。

「彼」は、今もやはり和菓子が好きで、人も好きで、随分とバランスを取るのが上手になり、「彼」らしく生きています。

そう。
「彼」とは小学生の頃の僕のこと。

居眠りをしていたら、小学生の頃の歓迎遠足の場面を夢に見ました。

かなり鮮明な夢でした。

あの当時のことを眺めるようなアングルでの夢でした。

こういう仕事をして、当時の「彼」を見てみると、なんであのような様子だったのか、僕なりに分析出来るから面白いです。

昔も今も決して器用ではないけれど、昔の「彼」も今の自分のことも好きだと言えるから、それは幸せなことかもしれないです。

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