1985年生まれ福岡県宗像市在住。西南学院大学国際文化学部卒業。 2008年福岡県警察に入職するが突発性難聴を発症し退職。 難聴や精神の落ち込みを様々なサポートで乗り越え、支援者という立場に回りたいと考え、2009年障がい児者支援団体に就職。障がい児者に療育的プール活動と学習支援活動を提供する指導員として勤務。 2016年福岡県宗像市で療育活動を提供する知的・発達障がい児者支援団体「ぐるんぱ」設立。知的・発達障がい児者、その他困り感を抱える子どもたちへの療育的プール活動と学習支援活動、福祉事業所顧問、保護者学習会主催などの事業を展開。一般企業へも発達障がい啓発・対応研修も行う。 「オムツの取れなかった10歳児がプールを始めて3か月でオムツが取れた」「家庭学習が定着した」「自傷・他害行為が減った」「従業員の仕事効率が上がった」など各家庭や社会生活に寄り添う支援を実践。 お問い合わせは、下記のいずれかへどうぞ。 メール:gurunpa.munakata@gmail.com 電話:090-5724-0660 ぐるんぱHP:http://gurunpa-munakata.jimdo.com/
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2020年2月29日土曜日
視覚優位なのか?聴覚優位なのか?
子どもたちのことを見立てていく上で、まずは「視覚優位」なのか「聴覚優位」なのか?という見極めについて書いてみようと思います。
つまり、その子が「目で見た方が分かりやすいタイプ」なのか?「耳で聞いた方が分かりやすいタイプ」なのか?ということです。
これを見極めることで、手立ての絞り方がグッと楽になります。
例えば、聴覚優位の子に絵カードなどの視覚的な援助をしてもあまり効果を期待できません。反対に言葉で順序だてて説明することで理解が深まることは期待できるかもしれません。
視覚優位の子に対して、言葉をつらつらと並べて説明しても結局理解が深まらず、伝わっていないということになりかねないですが、
今例に出した絵カードなどの資格的な援助がとても効果的である可能性は大いにあります。
では、実際にどうやってその見極めを行うのか?ということですが、視覚優位の子は、目で見たものをイメージとして覚えることが得意です。
全体像を印象でとらえるようにしていることが多いです。細部よりも全体のバランス、という感じにも周囲には映るかもしれません。
それから、砂遊びやブロック、ドミノ倒しのような遊びに夢中になることも多いように思います。
聴覚優位の子は、耳で聞いたものを覚えたりアウトプットすることが得意なことが多いです。
細部にこだわる、という傾向も強いことが多いかもしれません。
なので、会話の中のちょっとしたキーワードに反応をしたり、周囲が聞き流すようなものに反応を示して真似をするようなこともあるかもしれません。
あそびだと、歌やしりとりのような言語を使う遊びに夢中になることがあるかもしれません。
もう少しそれぞれについて分かりやすくするために、事例を紹介します。
僕が実際に支援で関わった、ある2人の男の子の話です。
2人ともそれぞれ電車が大好きです。
それで、居住地域の沿線の駅名を覚えているのですが、その覚え方が全く違います。
2人を仮にA君、B君とします。
A君は視覚優位で、駅名を路線図を見て覚えていきました。
B君は聴覚優位で、駅名を電車内のアナウンスと併せて覚えていました。
こういう違いがあるのです。
これだけ駅名を覚えるという一つの結果に対するプロセスが違う訳ですから、支援の手立てだってそれぞれに変えなくてはなかなか効果が期待できません。
ですので、まず目の前の子どもの支援や配慮を考える時には、その子が視覚優位の子なのか聴覚優位の子なのかを考えてみてはいかがでしょうか?
そして「その子」ということはとても大切です。
例えば自閉症スペクトラムという障がい特性だと、よく「視覚優位であることが多い」ということが言われますが、そのことが「その子」にも当てはまるのかな?ということを考えることからが大切だと思います。
今回の視覚優位、聴覚優位の話に限らず、子どもの姿を見極めていくということは、全ての支援の基本だと思います。
事前情報として障がいの診断名などが伝えられたとしても、あくまで「そういう傾向をもっている可能性がある」程度にとどめておくと良いかもしれません。
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