思いがけず出来てしまった、出来てしまっているということってあると思います。
そういう事が実感として味わえて、自分の成果として味わえていれば問題ないのですが、夢中になっていて「よし、やったー!」ということすら忘れていたり、そもそも「いつもとの違いに気づけない」となることもあったりするのかもしれません。
その「出来てしまった」「出来てしまっている」ということを実感として味わえていないのが、子どもたちであるのならば「今のいいねー」「すごいやん!?」と誉めたり認めたりしてあげるのも支援員の役割としては大きいところだと思います。
えるそるむなかたのサポート中に遭遇した場面。
オセロをしている仲良し男子2人組がいました。
(おっ、楽しんでいるな。よしよし)
途中で、別の用件が発生して1人がゲームから離脱しなくてはならなくなりました。
するとそこへたまたま現れた男の子3人組。
「なら、俺たちが代わりにやるー」と、ずけずけ(笑)と参戦。
実は残された男児は、この3人組に対してかなり苦手意識があります。
(ありゃ、顔が固くなっちゃったな。ま、どうなるか少し見てみよう)
しばらくしたら、やはり3人組のペースになり始めて、元々いた男児の気持ちが、おいてけぼりになり始めた感がありました。
いつもならこのままズルズルいってしまい、男児が場を離れたり、大人の介入が入り兼ねないところだったと思います。
ところが、今日は3人組の1人が「いや、そうじゃない。ちょっと待って」と場を取り持ち始めました。
すると固くなっていた男児の顔もどこか安心感を取り戻し始めました。
(お、良い感じやなー)
良い場が出来ていれば干渉しなくても良いのは良いのかもしれません。
ただし、今日はいつもなかなか成立しない場面が出来ていた、ということがあったので、ちょっぴり干渉しにいきました。
場を取り持ち始めた男児の頭をちょんちょんと合図してこちらに向いてもらって「いいね、その感じ」と小声で伝えOKサインを見せました。
ニコリと笑みが返ってきました。
(よし)
察しの良い子なので、僕の合図と何が「いいね」なのかをしっかりと理解して、今度は意識的に他の子たちへ声をかけ始めました。
そこへ偶然顔を上げた元々いた男児。
僕と目があったのでグッドサインを見せて、続けることを促しました。
やはり少し微笑みながらゲームへ気持ちを戻していきました。
(味わえよー君ら)
そこまでして、僕の役割は終了。
他の支援員とバトンタッチで、場を見守ってもらいました。
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