1枚目が表。
2枚目が裏。
3枚目は実際に設置したもの。
学習サポートで関わっている男の子。
彼は忘れ物が多いということに困り感を抱えています。
お母さんとのお話の中で、これまでの忘れ物に関するエピソードをいろいろと聞かせていただきました。
もちろん、それに対してメモを用意するなどの対策は講じてきたとのこと。
しかし、そのメモを見ること自体を忘れてしまい、メモがメモとして機能してこなかったということでした。
ここ最近では、新年度で配布物、提出物が多いのですが、それらをお母さんに渡すことも忘れてしまい、提出物もそのまま持ち帰ってきてしまうということを繰り返していたようです。
連絡帳にお便りを書いても提出し忘れることがあり、保護者と先生との意思疎通にも支障が少し出ていたとのことです。
連絡帳の記入する事も忘れて帰ってきてしまい、宿題が分からない、提出期限が分からない、その他の連絡事項が分からないということも頻発していたようです。
結局お母さんが学校に電話して…ということになってしまっていたらしいのですが、今後のことを考えても、こういうところを解消していきたいというのが、本人とお母さんの希望でした。
そこでなんとか手立てがないものか?と思い、先日の学習サポートの時間の中で、子ども本人と話をして、これまでにしてきた取り組みについて聞き、朝学校についてからの様子を聞き…朝はどうやらお友達と遊びたいという気持ちが先走って、カバンの中身を机に移す時には既に、目線が他へ向いてしまう、中身を確認せずにまとめて机に入れてしまうということが見えてきました。
帰りには、みんなが連絡帳を書いている時間にもついついお喋りをしていたり(本人曰く、他の子はおしゃべりしながら書いているようだけど、自分は書けないでいるそうです)、先生の話を聞きながら書くという事にも難しさを抱えていたりするようでした。
そこで、「カバンから目を離すと朝も帰りも支度が出来ない」という一手間を挟んでもらうことにしました。
これで、嫌でも目に入るかな?と。
これまでメモをカバンに貼ったり、連絡帳に貼ったりしてきたものが機能してこなかったようなので、もう少し存在感のある仕掛けである必要性を感じました。
そこで、この形。
表面の右半分に朝に確認すること。
左半分に帰りの支度時に確認すること。
裏面は、翌日の準備をするときに確認すること。
という形で、用意してみました。
(チェックばかり、というのが少々気になるけれど、習慣が身に着くまで…本人も気にしているし)と言い聞かせて作りました。
マグネットシートに油性ペンで必要事項を書き、その日ごとに忘れたくないものは、ホワイトボードマーカーで記入するという形式を採ります。
固定するものも、ネックストラップを採用。
原則ランドセルですが、遠足のように普段と違うバッグを使う時にある程度使いまわしが出来ることを考えて。
製作開始当初は、紙に書いたものをラミネート加工して、釣り糸のような目立たないもので固定ということを考えましたが、作ってみたら軽くて、カバンの開け閉めの勢いに釣られて、確認せずともカバンの中身が丸見えになって蓋の機能を果たしませんでした。
そこで重みのあるマグネットシートに。
あとは使い勝手を見ながら修正の必要性があったら多少手を加えるということも考えてますが、それは追々。
とりあえず、本人も使用することに抵抗を示さずに、「これならいけるかも」という前向きな気持ちでカバンに着けてくれたようで良かったです。
目立てば良いというものでも無くて、本人が嫌がらないものであることはとても大切です。
提出物等は恐らく、習慣づけば道具なしでも出来るようになってくるであろう子です。
習慣づくまでのサポートアイテムです。
ある程度の時間を置いて、様子を見たら次は、アイテムを外すための段取りを考えていきます。
そこまでしていかなくてはこれも意味がないのです。
道具が出来た、で終わりではなくて、ここから。
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