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2017年6月29日木曜日

プールキャップを被れるようになって起こったこと

以前の記事(2017年5月11日の記事)でも紹介した成人男性のプール活動の支援。

プールキャップを外したり、水を口に含んで吐いてしまったり…。

そういう行動が居場所作りの妨げになっている、そういう話を書きました。

その後については、ほとんど触れてきませんでしたが、大きく前進しましたので久しぶりに。

結局プールキャップを取らない、という段階の前に「取ったら直ぐに被り直す」というところから取り組むことにしていました。

それが習慣着いてきたので、「キャップを取らない」ということを少しずつ始めてきました。

やはり上手くいかない、というのが4週間。
平均して1分程度でしょうか?
20~30秒ごとに取ることもあるから、一時間のプール活動の間に、何十回と繰り返し伝えることが続いていました。

もう、こういうときはゴールが見えないから、正直こちらもしんどいんです。

でも、今日!
探していたパズルのピースが見つかったかのように、被れる時間が劇的に伸びました。

最高で15分!

もう、嬉しいのなんの!

そうするといろんなことが起こりました。

まずは、キャップのことに注意を向けなくて済むので、僕が他の面に目を向けられるようになりました。
彼は下半身に麻痺を持っているので、ずっと水中での足の使い方を見たかったんですが出来ませんでした。
これだけ被れたら、そういうところも見ていくことが出来るようになります。

次に「キャップ被って」と口うるさく言われなくなったら、彼ものびのび水中で過ごすようになりました。
そして、キャップのことなのに、水を口に含むこともいきなり減りました。
これは不思議。
別に取り組まないといけないと思っていたものだったので、思わぬ収穫。

それから、以前「正直、不愉快」と仰っていた方が、「今日は随分長いこと帽子被ってたね」と微笑みながら声をかけてくださいました。
認めてもらえるって、やっぱり嬉しい!

他にもあります。
プールを終えて陸に上がってから。
今言ったように、下半身に麻痺を持っているので、歩行の際は介助者につかまりながら歩きます。
介助者の腕にしがみつくように、体重を掛けるような形になることも多いのですが、今日の帰りはとっても軽かった。
歩き方が変わったというよりは、ゆったりと身を委ねて、自分でも歩くという意志が強くなったという感じでした、イメージは。
晴れやかな表情でしたし。

そして最後は自宅に送り届けたとき。
プールして帰って来た直後なのに「プール行く」と口にする方なんですけど、今日はニコニコしながら家に入っていきました。

満たされた、ということかな?

とにかく今日のプールは良いことづくしでした♪

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