もうかれこれ一年半、僕のもとに作文の練習に来ている子がいます。
「文章」というものが苦手な子。
書くのも読むのも。
「文字」「単語」「文節」「文」までは、しっかりと踏みしめるように捉えるのだけど、「文章」になった途端、するするとこぼしてしまいます。
流れを掴めない。
流れを作り出せない。
そんな感じです。
思考としては、とても面白いものを行っていることが見てとれます。
けれど、どこか断続的で断片的。
今までもイラストを使ったり、図を描いたりして、彼の取り組みへのサポートをしてきましたが、なかなか手応えのあるものが掴めずにいました。
それが今日、まるで今までの点が繋がったかのように、伝わって、目に見える形で(原稿用紙上に「文章」として)表れました。
もう、これは嬉しかった。
本人も驚きと喜びいっぱいの顔でした。
そこで僕のすべき事は「実感を味わってもらう」こと。
ー出来た?ー
「出来た」
ー書けたろ?ー
「うん、書けた」
ー誰が書いたんだぃ?ー
「僕が書いた」
ー驚いたかもしれんけど、それだけ書ける力があったろ?ー
「うん、あった」
ー嬉しかろう?ー
「うん」
ーいやぁ~今日は、良かったね~。気を付けて帰ってね。ー
(ニコリ)
良い顔して帰ってくれた、こんなに嬉しいことはないですね。
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