ページビューの合計

2020年3月2日月曜日

子どもが癇癪を起したときの具体的な対応

発達障がいの有無というところに限った話ではありませんが、癇癪への対応というのは丁寧に行いたいところです。

そもそも癇癪を起す原因があるはずですから、そこについてはそれぞれ検討をしていく必要があります。
この辺りについては、その子理解を深めて、不要な癇癪を起さなくて済むようにする、というのが配慮というものだと個人的には感じます。

それでも、癇癪を全く起こさないようにするというのは、不可能ですから、「もし、癇癪を起したら」というところで、具体的な手立てについてご紹介します。


1.落ち着くまで待つ

2.一人になれる空間を提供する

3.説明をする


対応としてはこの辺りではないでしょうか?

順に説明します。

まず、落ち着くまで待つ、ということです。
癇癪を起している間というのは、「もう!そんな話なんか聞きたくないよ!」というパニック状態に近いですから、癇癪の真っ最中にあーだこーだ言っても無駄です。
それは子どもに限らず僕ら大人だって同じはずです。
この時に、無理に聞かせようと思っても上手くいかないのに、無理やり話をしようとすると、大人の方も熱くなって、収拾がつかなくなるばかりです。
まずは、落ち着くまで待つ、というのは鉄則だと思います。

癇癪の起こし方によっては、自身や他者を傷つけたり、モノを壊して危険な目に合ったり、あるいは落ち着いてから周りを見たときに「やっちまった」みたいな体験に繋がらないよう、制止が必要なことはあるかもしれませんが。

本などによっては「無視をする」という表現が使われていたりすることもありますが、これは大げさに反応を示さないということだと思ってください。
無視をされても子どもは寂しさや辛さを募らせるばかりだと思います。

癇癪を起こしたら要求が通る、という誤学習に繋がることは避けたいですが、気持ちは受け止めてあげる必要はあると僕は考えています。


次に、一人になれる空間を提供するということですが、これは、外部からの刺激が多い状況下で、落ち着く機会がなかなか訪れないとか、それこそ人や物を傷つける危険が隣り合わせであるとか、そういう場面では、こういう配慮も必要です。

ただし完全に一人ぼっちにさせるわけではなく、こちらの存在感というのはどこかで感じられるような配慮が必要だと思います。
例えば「落ち着くまで一人でいていいよ、ここにいるから、必要なら声をかけてね」と伝えておくなども良いかもしれません。


そして、落ち着いてきたときに、癇癪のきっかけになった出来事について一緒に考えたり、こちらの事情を説明したりするということが良いと思います。
その中でお互いに癇癪の理由をハッキリとさせて、どういう配慮や工夫が必要か?ということを一緒に考えるべきです。

当人の気持ちとか考えを置き去りにして、「こうしましょう」というのではあまりに乱暴で、別の癇癪を生むだけです。


癇癪が悪いわけではありませんが、放っておいても「良い癇癪」の起こし方になるということは稀なので、癇癪を乗り越えた先に素敵な体験を結び付けたいものです。


そして、集団で保育をするような現場では、この対応を一貫して、他の職員とも共有したり、他児に対しても同様に対応をしていくことが必要です。
でないと、「あの子は…」というような不公平感、不満を生むことに繋がります。

0 件のコメント:

コメントを投稿