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2020年3月10日火曜日

スケジュール表を眺めることからスタートでOK

心をしなやかにする、ということは大切だと思っています。
その土台になる最初のステップが「生活リズムを整える」ということです。
しかも「その子、その家庭に合った生活リズム」です。

発達に偏りがあるとか特性があるというように表現される子どもたちにとって、一般的に言われる「規則正しい生活」というものが、合っているかどうかというのは分かりません。
あるいは家庭にもあっているかが分かりません。
今の時代多くの家庭で共働きで、夕食や就寝が遅くなる、ということが少なくありません。

そういう家庭に、「規則正しい生活を」とアドバイスしたところで、親も子も急かされている気分になったり、窮屈な思いをしたりして、却って親子関係をギスギスしたものにしかねません。
なので、まずは「その子、その家庭に合った生活リズム」を守ることを目指していただきたいと思います。

ご家庭の中で、継続しやすい、守っていきやすいリズムを考えて、それをもとにリズムを作って見て下さい。
「規則正しい生活」という言葉に振り回される必要はありません。

そもそも生活が、それぞれ違うのですから、一般的に言われる「規則正しい生活」が出来ていないからと言って、保護者は我が身を責める必要はないと僕は思います。


さて、「その子、その家庭に合った生活リズム」を守っていくということを目指したとします。
けれども、特性ある子どもたちの中には、ただただ口頭で言い聞かせるだけでは、こちらの意図することが伝わらなかったり、分からなかったりすることがあります。

「生活リズム」を守っていく上で欠かせなくなるのが時間感覚です。
ですが、そもそも時間は見えない、というものもありますし、時計を用いたとしても、それだけでは理解しづらい場合があります。
それから、過集中傾向のある子どもは、何かに夢中になって時間を忘れてしまうということもあり、時間感覚を身体で覚える、というようなことも困難である場合もあります。

そこで、予定表など視覚的にサポートをしたり、口頭で順序だてて説明したりすることが必要になるのですが、これらの手立てを駆使したからと言って直ぐに出来るようになるとは限りません。

ですから、初めは予定表を眺めるだけでも良いですし、口頭で話をして聞き流すというところからでも構いません。
まずは、そこからです。
「時間」とか「予定」とかそういう概念的なものの存在をなんとなく感じるところからです。

これらが意識の中に芽生えてきたり、意識することに慣れてきたら、一緒に時間の過ごし方とか予定を考えてみると良いです。

そうして、成長と共に徐々に自分で選択をして、計画を立てて、実行に移すということが出来るようになって来ればよいのです。

僕の考え方として、この自分で選択をして、計画を立てて、実行に移すということは、小学校高学年から中学生くらいまでに出来るようになって来ればいいのではないか?というところです。

周囲の子どもたちと比較して焦る必要はありません。

焦らずにじっくりと身に着けて来たら、そのうち、日常的に計画立てて準備をしたりすることが出来るようになってくることもありますから、そういう落とし穴には気を付けながらサポートをしていきたいところです。


先ずは、計画表を見るだけでも良い、そのくらいの気構えで子どもたちと向き合ってみてください。

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