この仕事、やっぱり「人と人」の関係性の中で成り立つことが多くなります。
でも、その関係性から抜け出したところでも実力が発揮出来ればそれに越したことはありません。
僕は今、文字をキレイに書けるようにしてあげたい子がいます。
恐らくその子には、字をキレイに書く習慣が身に付くだけで味わえる成功体験がたくさん待っています。
文字が暗号みたいになっていることもあります。
僕はもう、その子の字に慣れて読めますが、それではダメです。
字はやはり、読めてこそ字ですから。
ひどい時には、自分の書いた文字を読み間違えます。
自分すら読めない、読みにくい字を書いてしまっているんです。
算数も見にくい数字が原因で計算ミスをしています。
字をキレイに書く必要性が彼の中にまだ無いように見えます。
僕が「これじゃ、読めない」「あなたのことを知らない人には読んでもらえない」と伝えても、本人の必要性にはなかなか結び付いていません。
…。
「成功体験が待っている」と書きましたが、恐らく彼は書字に絡んでは「必要性に繋がる失敗体験」も積めていません。
「解いた問題を×にされた」とか「読めない、と指摘された」くらいのところなんだと思います。
字が汚いからといって、でっかい雷を落とされる程ではなく、小言を言われるくらいでしょうし。
(僕も雷を落とすようなことでは無いと思っているし)
でも、なんとかキレイに書く習慣を身に付けてほしいと思っています。
字が汚いということに関連する失敗体験を重ねることで、本人も自覚がないくらいの細やかな「僕は勉強が苦手」という思い込みを積んでしまっています。
その思い込みを取っ払えたら、ぐんとお兄さんになる気がするんです。
どうやって本人の必要性に繋げるか…。
このケースに限ったことではなく。
それを考えて支援をしていきたいです。
押し付けるようなことではなく。
本人の「困った」から、「できるようになりたい、ならなきゃ」という気持ちを引き出したいです。
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