この一年間、小学生のI君とプールと作文で付き合いを重ねてきました。
「ぁあ!もう!」
これが彼の口癖、でした。
課題に直面する、僕から促される、上手くいかない…。
とにかく、なんてこと無い出来事でもスムーズでなくなると決まって「ぁあ!もう!」と口にしていました。
(あ、来るな♪)
永田・I君『ぁあ!もう!』
と合わせる事が出来てしまうくらいでしたからかなりのものです(笑)
そんな彼の口癖の裏にあるのは、「上手くやりたい」という向上心。
不器用さがもたらす「またか…。」という失敗体験の繰り返しからくる苛立ちです。
僕は前者を後押ししたいと当然思うわけです。
なのに、この口癖を耳から何度も自分の声で聞いてしまうので、行動まで投げやりになってきてしまうんです。
この口癖を取っ払えたらいいなぁ!
と思ったんですが、「『ぁあ!もう!』禁止」と伝えても言葉を排除するだけで、前述のような内面まで響かせるのはなかなか難しいと考えました。
そこでひたすら茶化すようにして、「ぁあ!もう!」と彼の口癖が出た後に真似をしてみせました。
それから、自分の声でネガティブな言葉を繰り返し聞いたことで行動が投げやりになっていた、という見立てがあったので、反対にポジティブな言葉を口にさせてやろうと思い「出来た」ということを繰り返し確認してきました。
永田「できた?」
I君(うなずく)
永田「出来ましたか?」
I君「出来た」
という具合に。
そうして、付き合うこと数ヶ月。
(数ヶ月、効果らしいものが全く現れませんでした)
ある時、僕がいつものように彼を真似て「ぁあ!もう!」と言った後に「僕って、いつもそんな?」と尋ねてきました!
きたーー!って感じでした。
永田「そうだね、真似してるつもりなんだけど、どんな風に見えた?」
I君「へんなぃ」
と、自分の姿(かなり僕の意図が介入した姿ですが)を省みることが出来ました。
もちろん、「癖」になっているのでなかなか抜けませんが、さらに3ヶ月経って12月に入りました。
今月もいつものように1時間×3回、彼と過ごしましたが、その時間の中で「ぁあ!もう!」は1度も出てきませんでした!
もちろん、僕との関わりがプールか作文という固定されたもので、慣れてきたということと、どちらも上手になってきたということはあるかもしれませんが、どちらも、段階的にハードルも上げてきたつもりです。
そんな中で口癖が出なかったのは、大したものだと思いませんか?
多分これから、彼の行動も変わってくるはず。
僕はめちゃくちゃ嬉しかったし、楽しみなんです。
支援としての仕事は年内は終了。
僕も身体を少し休めながら、今度はそれぞれの子の支援について振り返ったり整理したりして、年明けに備えていきます!
もちろん、ブログも書いていきます!
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