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2017年3月19日日曜日

「ビビってる?」「…うん」

別記事にも書いたH君。
実は小学校を卒業し、4月からは中学生。

前回の記事で体積の学習について書きましたが、実はあの記事の背景には別の側面がありまして。

あの体積の問題もそうだったんですが、中学校からの宿題が出ているんです。
春休みの間に解いておかなくてはならないのだとか。
内容は小学校の学習の総復習といった感じのものです。

その課題を通してH君の心模様がよく見えたのでちょっとご紹介。

H「ヘルプ!永田さん!」
永田「おぅ、おはよう。どうした?…ってか卒業おめでとう。」
H「うん、ありがとう。でもヘルプ!中学校から宿題出た!習ってないものもある!見て」
永田「そうなんだ。学習室行こうか」

学習室へ。

永田「さて、見せてごらん」
H「はい、これ。特に算数」
見てみると小学校の総復習で、これまでも彼とは学習の時間を共にしてきて、彼なら解けるレベルのものばかりでした。

永田「ふーん…ん?これ習ってるやん?」
H「え?中学校の勉強オレ、してないもん?」
永田「いやいや、中学校から出されてるけど、内容は、『春休みの間に小学校の復習しておいてね』っていうような内容やん?中身見た?」
H「うん、見たよ」
永田「もう一度見てみて。こことか単純な計算やん?」
H「あ、そうか。…でもここは?」
永田「ここは、こうやって工夫して計算しましょう、っていうのがあったでしょ?あれよ」
H「確かにやった気がする」
永田「でしょ?…中学校からの宿題ってだけでビビってパニクったんやろ(笑)」
H「そうかも(笑)」

ここまではずっとノリの良い感じでやり取りをしてきたんですが、この「そうかも(笑)」の解き、彼の顔がひきつるような表情が含まれていました。

ここでちょっと対応変更。
永田「中学校、ビビってる?」
H「そりゃ、そうやろ」
永田「そういう、ドキドキとか不安を聞いてくれる人、周りにおる?」
H「おらん…あ、○○では勉強の話は聞いてもらったことがある」
永田「そうか、生活全体のこととか気持ちのこととか、話したくなったらおいで」
H「うん」

数十秒間を置いて。

永田「よし、そうは言っても宿題しないとならんならするか!」
また少しノリの良いテンポに戻さないとズルズルしそうな印象があったので、引き戻しました。
まとめて話を聞くには場面が別に必要だと思うので、小分けに話を聞いていくことにしようと判断しました。

H「おう!」
(この辺りの察しの良さには感心します)

その後に体積の問題に行き着くのですが、それまでの「単純な計算問題」も一苦労でした。

普段の彼は、暗算のスピードなんか僕よりも早いくらいです。
分数の計算だって、少数だって、かけ算、わり算だって、だいたいはスラスラ解いていきます。
必要に応じて筆算だってしていきます。

でも、昨日は220-200みたいな計算も「2!」とか言うんです。
何度も「慌てんで良いから」と声かけしながら解いていきました。

新生活への不安が、そうさせるんでしょうね。
先の見通しが立たないから、目の前のものも見えなくなってしまうんです。

永田(偉そうに)「ビビり上がっているH君(笑)、何かあればいつでもきなさーい♪未熟者め、カッカッカ。では、思い切り遊んできなさい」
H君「永田さん…ナイスやね。じゃ、UNOしてくるわ!ありがとう」

(ねぇ、○○!勉強終わったからUNOしよう!)と部屋の外でいつもに、近い彼の声が聞こえました。

勉強をしていくのも大事です。
でも「らしく」で地力を出せる状態を作ってあげることこそ、まずは大切なことだと思います。
その後に「この子の実力は、今、こういうところにある」という見極めと支援をしていかないといけないんです。

春。
卒業、入学、進級、担任の変更、あるいは就職…

いろんなものが変わっていく季節。

そんな中で「毎年変わらない」という安心感を僕は届けたいです。

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