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2017年1月30日月曜日

アコーディオンカーテンを使った一工夫で場づくり

場づくり、構造化の仕方も様々、という話。

今日は、僕が関わっている「CoCokaraひのさと」という施設の自習室の様子について。

放課後の時間帯、子どもたち向け(元は子どもたち向けのつもりでしたが、最近では社会人の人も利用して下さっています)に自習室としてスペースを無料開放しています。


オープンになっていて、いろんな人が常に出入りする一角を自習室として使うのは、場づくりとしてとても難しいです。
バスを待つ人、待ち合わせ、お喋りする人、買い物する人…目的も様々な人が出入りしていますから、学習と息抜きの境界も曖昧になりがちなんです。

「学習スペース」という役割と「居場所」という役割を並行して提供していますから、カチカチのルールで縛ることは、したくないんです。
モラルとマナーを持って過ごす、という部分出す。


ここ最近、一部の子どもたちの過ごし方がエスカレートしていて、まるで友達の家に集まったかのように、においのするお菓子を広げながら学習したり、息抜きなのでしょうけれど、カードゲームを大きな声で笑いながら楽しむようになってきてしまいました。

さて、どうしたものか。


アンケートを取ったり、子どもたちに直接話しかけたり…いろんなアイディアが関係者の中からは出てきました。

そういうのも良いんだけれど、こちらが雰囲気として用意できないかな?というのが僕の考え方でした。
もちろん、決まったことは実行していくのですが、試験的に設置してあるアコーディオンカーテンを半分閉める、ということをしてみました。

すると、子どもたちの意識が急に変わりました。

カーテン越しに遊ぶ子と勉強する子が、いるんですけれど、いい具合に住み分け出来始めました。

カッチリとスペースを区切ってしてしまうと、敷居が高くなりすぎる気がして、半分にしてみましたが、正解でした。

カッチリと「ここから先はお静かに」みたいなことをしなくても、場づくりは可能なんです。
明文化されたルールも最低限で大丈夫なんです。
それぞれにとって「自分たちの居場所」ですから、ちょっとしたさり気ない提案で十分なんです。



それから、少し不思議なことが起こりました。

自習室スペースの方が話し声が大きくなったんです。
息抜きしている子たちの方が声が小さくなって。


自習室にいる子たちは、数学について声を出して、お互いに教え合っています。
息抜きしている子たちは、小声で何やらお喋りしています。

そして自習室スペース側の声に興味を持った子が「なんだって?俺もそこ苦手だから教えて」と移動したり。

思いもよらない事が起こって、僕も面白かったです。


子どもたちは「成長したい」っていうエンジンを持っているんです。

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