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2017年1月8日日曜日

「楽しむ」から「楽しませる」

「えるそる むなかた」でのサポートで、もう1つエピソードをご紹介。

一緒に子どもたちと外出した帰り道。

小学6年生のT君が「先生、見て見て」とやって来ました。

永田「!?」

一瞬何が起こっているか分かりませんでした。
サッカーボールが彼の掌に不自然にくっついていました。
ハンドパワー的な絵面です(ハンドパワーって響きも最近耳にする機会が減ったような…死語?)

T君「ほら~♪」
と種明かししてくれました。

サッカーボールの一部が劣化して縫い目から少し裂けていました。
そこに中指だけを入れて支えて、まるで手にくっついているような演出をしていたんです。

永田「すげぇ。何が起こっているか分からなかったよ」

とても満足気なT君、歩きながら他の子にもそれを見せて回っていました。

本当にたまたまだったんですが、安全確認のために車道やらを見回していたときに、信号待ちして停車している車の運転席の人が、助手席の人の肩を叩いて注意を促したんです。

そう、T君の方を指差しながら。

運転手(口の動きから恐らく)「あれ、見て見て」
助手席(恐らく)「え?なにあれ?」

二人の大人がT君の掌にくっついているように見えるボールに釘付けでした(笑)

その事をT君に伝えると、「マジ♪?そんなに驚いてた?」と、スゴいにこやかな表情をして自分の手をいろんな角度から眺めていました。

T君「そっかー、そんなに面白く見えるのかぁ」
永田「写メ撮ってあげようか?」
T君「うん、見てみたい!」
(カシャッ)
T君「見せて」
(スマホを覗き込む)
T君「うわ!っすげー!こんな風に見えとるん?本当に浮いて見えるね」

と大興奮でした。

その後もT君は少しの間、いろんな角度から自分の手を眺めて研究していました。
時々「この方がすごいか?」とか「誰に見せようかな」というようなことを呟きながら。

「自分が楽しむ」というところから「人を楽しませる」というところへの気持ちの移り変わりがよぉくわかった一場面でした。

人を楽しませる、喜ばせるということが、自分の喜びに繋がるという感覚はとっても大切だと思います。
人との接点をコミュニケーションを取りたくなりますから。

人を大切にすることは自分を大切にすることに繋がります。
自分を大切にすることは、人を大切にすることに繋がります。

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