小学校1年生のS。
友達や他の支援員さんらのやり取りが気になり、自分も入りたくて仕方ない様子。
目の前のテーブルには宿題のプリント(苦手な文字の書き取り)を置きつつ…集中してやれば5分もかからずに終わるであろう量だけれど、やっぱりなかなか取り掛かれない…
(うん、わかるよ。苦手だし、楽しそうだし、やらなきゃいけないけれど、気持ちの準備が必要なんだよね)
ついには、他の支援員さんと友達の触れ合いに参戦。
でも、視線はチラチラと宿題へ。
(いいよ、少しずつ準備をして)
支援員さんも宿題のことが気になりつつも、一緒に遊んでくれている。
時折支援員さんも「宿題まだせんと?」と声をかけてくれる。
Sは「しなーい」と。
(でも少しずつ気持ちは宿題に向かっているみたいだね)
一しきり、遊んだところで「そろそろしてみたら」という支援員さんの声掛けで、腰を下ろし、宿題へ向かう。
でも、なぞり書きもビュッ!ギュッ!という感じで、はみ出る。
永田「いいよぉ、慌てなくて」
この一言で、なぞり書きがゆっくりとなり、はみ出なくなる。
3文字書いたところで、お友達の言葉が耳に入り、話題に入って中断。
約2分後、再度宿題へ。
カタカナの「ク」をあと4回書くだけ。
でも、またビュッ!ギュッ!という書き方に戻っている。
2文字書いて残り2文字のところで再度「慌てなくて良いよぉ、ゆっくりどうぞぉ」の声掛けで、ゆっくりなぞり書きが出来る。
永田「慌てなくて良いんだよぉ、こんなにきれいに書けたろ?」
S「うん」(目は嬉しそうだし穏やかだった)
(よかったね、自分らしくかけたね)
きっと、苦手なことでやるのは億劫で、やり始めたら早く終わらせたい、ということなんだろうな。
音読が苦手だった僕は、読み方が怪しい漢字の部分は小さい声で早口でやり過ごそうとしていたから、それと似たような感じなのだろうな。
「慌てなくて良い」という言葉を使ったけれど、力を入れて早くやることが、このときの彼の「頑張り」だったと思うから、「そんなに頑張らなくても良いんじゃない?」というニュアンスを含めて声をかけたつもりだった。
力を抜くきっかけ作りが出来たかな?
僕としては、これでも良いと思っている。
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